Quantcast
Channel: ゴエモンのつぶやき
Viewing all articles
Browse latest Browse all 17470

共鳴し合った点取り屋=視覚障害者と岡崎選手〔W杯

$
0
0
 【ナタル(ブラジル)時事】果敢に頭から突っ込むダイビングヘッドが持ち味の岡崎慎司選手(28)と、音だけを頼りにボールを追う視覚障害者サッカーの実力者田村友一さん(31)。屈指の点取り屋同士は2年前に出会い、常に恐れず立ち向かう姿勢に心を通わせてきた。ワールドカップ(W杯)ブラジル大会で、難局に立たされた日本代表。19日のギリシャ戦には「やり切る覚悟ができた」と意気込む岡崎選手の活躍が欠かせない。
 田村さんは福島市出身。小学4年で目の難病を発症し、突然黒板の文字が見えなくなった。現在は視野のほとんどが欠けた状態という。
 視覚障害者サッカーを始めたのは、進学した筑波技術短期大(当時)で日本代表の選手に誘われたのがきっかけ。最初は仕込んだ鈴の音でボールの位置を探るルールに戸惑い、「絶対にやるものか」と思ったという。
 だが、最初の大会で初戦敗退。その悔しさから競技にのめり込んだ。巧みなドリブルを武器に国際試合で活躍。昨年の日本選手権では決勝でハットトリックを決めて最優秀選手に選ばれたが、「今でも接触するのが怖い」と話す。

 本業は整体師。「体を見てほしい」と人づてに呼ばれ、2012年7月に会った患者が、ドイツから半年ぶりに一時帰国した岡崎選手だった。
 「相手に覆いかぶされると動けない」。海外移籍で体格の違いを痛感したと漏らす岡崎選手に、触診で筋肉不足の箇所を教えた。岡崎選手は所属チームに伝えてトレーニングを改善。「調子が良くなってきた」と報告が届き、1年後に再会すると体が一回り大きくなっていたという。
 ダイビングヘッドは、見えない怖さを振り切って戦う自分のサッカーに通じるという田村さん。「1点が欲しいときに岡崎選手はゴールを決めてくれる」と見せ場を待つ。

◇視覚障害者サッカー
 視覚障害者サッカー 視力に応じて3カテゴリーがあり、基本的なルールはフットサル(5人制)と同じ。全盲を主な選手とする「ブラインドサッカー」は、わずかに残る視力の差を埋めるため、GK以外の4人はアイマスクを着用する。
 晴眼者が務める監督と1人のガイドが出す指示や、ボール内に仕込んだ鈴の音を頼りに、ドリブルやシュートを打つ。日本の競技人口は約400人。2004年にパラリンピックで採用され、ブラジルが3大会連続で金メダルを獲得している。

(2014/06/19-15:50)時事通信

Viewing all articles
Browse latest Browse all 17470

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>