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Channel: ゴエモンのつぶやき
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増える出前講座 足りぬ指導者 手話普及委を設立 石狩市条例を受け

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 【石狩】「石狩市手話に関する基本条例」が4月1日に施行されたことを受け、市に対して出前手話講座の依頼が急増している。しかし、講師は石狩聴力障害者協会の杉本五郎会長1人。そこで5月中旬、「講座を継続させるために協力しよう」と、同協会や市内の手話サークルなどでつくる「石狩手話普及委員会」が誕生した。27日には委員会として初の講座が市内で開かれ、新態勢でのスタートを切った。

 市の出前講座は2013年度、放課後児童クラブやスーパーなどで計14回開催。本年度は条例施行を受けて関心が高まり、開催済みの6回を含め、計39回が実施される予定だ。特に小学校からの依頼が急増。7月は毎日のように講座があり、10月まで途切れなく予約が入っている状況だ。

 市の出前講座は手話を学ぶだけではなく、聴覚障害者について理解を深めるのが目的で、講師は必ず聴覚障害者が務めることとしている。これまで杉本さんが1人で講座を進め、市の手話通訳者が通訳していた。

 普及委員会は市と同協会、市内の手話サークル2団体、手話通訳者らでつくる「道手話通訳問題研究会道央支部石狩班」で構成する。出前講座依頼の急増を受け、「杉本さんだけに負担をかけていられない」と自然発生的に設立された。

 今後は聴覚障害者講師のほかに、手話のできる健常者も講師を務め、障害者と健常者、それぞれの目線で解説できるようにした。これまで通り手話通訳者も同席する。聴覚障害者講師の人材は2人増え3人に。健常者講師は手話サークルなどから5、6人が担当することになる。

 27日は石狩市民図書館で初の手話講座が開かれた。約30人の図書館職員を前に、同協会の笹谷真琴さん(44)が、普及委員会メンバーとして初めて講師を務めた。笹谷さんは講座終了後、「緊張してしまい反省点もあるけれど、経験を積んで手話に興味を持ってもらえる講座にしたい」と手話で意気込みを語った。

 講座のたびに仕事を休んでいたという杉本さんは「自分に何かあった時に講座が途切れてしまうと心配していたが、講師を務める人が増えてほっとしている。ろう者も講師として活躍することで、自分の世界を広げられるだろう」と期待している。

(06/28 16:00)北海道新聞

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