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Channel: ゴエモンのつぶやき
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障害者競技 ファン増やせ 体験会や講座企画相次ぐ

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 2020年の東京パラリンピックに向け、障害者スポーツファンを増やす取り組みが広がっている。一般の人にルールや魅力を知ってもらおうと、競技団体などが体験会や競技の見どころを伝える講座を企画。20年大会開催を支える人材を増やそうと懸命だ。関係者は「6年後の大会は競技場を満員の観客で埋め尽くしたい」と張り切る。

 「ナイスシュート!」「惜しい。もう一回」。5月中旬、都内の体育館に若者の歓声が響いた。日本車椅子バスケットボール連盟(東京)が開いた体験会。小学生や学生ら約60人が車椅子バスケ選手とのミニゲームに挑戦。競技用車椅子の扱いに戸惑いながらも競技の面白さを味わった。

 体験会は車椅子バスケットボール日本選手権の決勝戦当日に開かれた。観客と選手の交流会では子供たちがトップ選手を質問攻めにした。同連盟の担当者は「競技の面白さを伝える活動を増やしたい」と意欲的だ。

 1960年にローマで第1回大会が開かれたパラリンピック。08年の北京大会から五輪と同じ組織委員会が運営することになり、注目度も高まった。発祥の地とされる英国で開かれた12年ロンドン大会では史上最高270万枚のチケットが完売した。

 だが、海外に比べて国内では関心が低いのが現状だ。昨年9月、都内で開かれた国体の開会式には約2万4千人の観客が集まったが、2週間後に同じ会場で開かれた全国障害者スポーツ大会開会式は約4千人にとどまった。ルールや競技レベルの高さが知られていないことが背景にあり、20年東京五輪・パラリンピック組織委員会の担当者は「世界が注目する中、会場がガラガラというわけにはいかない」と懸念する。

 こうした中、競技団体や支援団体はファン拡大に取り組む。視覚障害者のサッカー競技団体「日本ブラインドサッカー協会」(東京)は初心者向けの冊子を作成。同競技は鈴の入ったボールの音が聞こえなくなるため、プレー中に大声を出してはいけないが、ゴールを決めた後は観客も大歓声で盛り上げるといった観戦マナーを紹介。6月から大会会場などで配り始めた。

 氷上の格闘技と呼ばれる「アイススレッジホッケー」の元日本代表、上原大祐さん(32)は今秋NPO法人を立ち上げ、健常者と障害者が障害者競技を一緒に楽しめるイベントを企画する。障害者スポーツの普及に取り組むNPO法人「STAND」(東京)は今夏からブラインドテニスや陸上競技の実演を見たり、選手の話を聞いたりする講座を年10回程度開く。

 五輪組織委の顧問会議メンバーにも選ばれた代表理事の伊藤数子さんは「20年大会の成功には効果的な応援で選手の好プレーを引き出し、外国人の障害者を適切な介助でもてなせる市民が欠かせない。企画を通して競技の醍醐味や障害のことを学んでほしい」と呼びかけている。

2014/7/5 13:34 情報元 日本経済新聞 電子版

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