スマートフォンやタブレット端末を使って、聴覚障害者が離れている人と筆談で話せ、操作しやすいユニバーサルデザインも取り入れたアプリ「手書き電話UD」が今月、無料で公開された。「瞬時に連絡が取れる」「キーボードが苦手でも使える」など利用者の評判は上々。聴覚障害者と健聴者との交流促進にもつながると期待されている。
聴覚障害者向けの福祉サービス事業を手掛けるプラスヴォイス(仙台市青葉区)が、2011年度の仙台フィンランド健康福祉センターの機器開発委託事業として開発。13年1月に「手書き電話」を有料で出した。1年半の間に7000を超すダウンロード数があり、障害者用アプリとしては異例のヒットになった。
今回のUDでは、iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)のiOS版、アンドロイド版の端末で使えるようにした。画面の表示も分かりやすくした。
同社によると、互いにこのアプリをインストールしたスマホやタブレットがあって、インターネットにつながる環境下ならば、離れた場所で相手と筆談ができる。スマホでは振動で相手を呼び出せる。ファクスと異なり、電話として使え、即時性に優れているのが特長だ。
手書きの他、キーボードを使った文字入力も可能。音声認識を使ったテキスト入力機能を追加(200円)すると、自分が話した声でも文字を入力できる。
NPO法人みやぎ・せんだい中途失聴難聴者協会の松本隆一理事長は「時間差がなく相手と話せる。手書きなので地図を書いて説明するのに便利で、高齢者にも分かりやすい」と評価する。
プラスヴォイスによると、聴覚障害者用の手書きの通信端末は、20年近く前にもあった。しかし、聴覚障害者への日常生活用具の給付限度額が変更されて、自己負担額が大きくなったため普及しなかった。
同社の三浦宏之社長は「メールやファクスがあっても、すぐに相手と連絡が取れる電話が聴覚障害者にとって必要不可欠だった。聴覚障害者同士はもちろん、健聴者との会話も進むと思う」と話した。
連絡先はプラスヴォイス022(723)1261、ファクス022(723)1262。
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入力すると、相手の端末(奥)でも同じ内容が表示される手書き電話のアプリ
2014年07月13日日曜日 河北新報
聴覚障害者向けの福祉サービス事業を手掛けるプラスヴォイス(仙台市青葉区)が、2011年度の仙台フィンランド健康福祉センターの機器開発委託事業として開発。13年1月に「手書き電話」を有料で出した。1年半の間に7000を超すダウンロード数があり、障害者用アプリとしては異例のヒットになった。
今回のUDでは、iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)のiOS版、アンドロイド版の端末で使えるようにした。画面の表示も分かりやすくした。
同社によると、互いにこのアプリをインストールしたスマホやタブレットがあって、インターネットにつながる環境下ならば、離れた場所で相手と筆談ができる。スマホでは振動で相手を呼び出せる。ファクスと異なり、電話として使え、即時性に優れているのが特長だ。
手書きの他、キーボードを使った文字入力も可能。音声認識を使ったテキスト入力機能を追加(200円)すると、自分が話した声でも文字を入力できる。
NPO法人みやぎ・せんだい中途失聴難聴者協会の松本隆一理事長は「時間差がなく相手と話せる。手書きなので地図を書いて説明するのに便利で、高齢者にも分かりやすい」と評価する。
プラスヴォイスによると、聴覚障害者用の手書きの通信端末は、20年近く前にもあった。しかし、聴覚障害者への日常生活用具の給付限度額が変更されて、自己負担額が大きくなったため普及しなかった。
同社の三浦宏之社長は「メールやファクスがあっても、すぐに相手と連絡が取れる電話が聴覚障害者にとって必要不可欠だった。聴覚障害者同士はもちろん、健聴者との会話も進むと思う」と話した。
連絡先はプラスヴォイス022(723)1261、ファクス022(723)1262。

入力すると、相手の端末(奥)でも同じ内容が表示される手書き電話のアプリ
2014年07月13日日曜日 河北新報