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Channel: ゴエモンのつぶやき
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パティシエ:障害者に講習会 神戸と東京、プロが技術伝授

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 将来、パティシエ(菓子職人)になりたい障害者にプロが技術を教え、就労を支援する講習会「神戸スウィーツ・コンソーシアム」が6月、神戸市と東京都中央区の2会場で始まった。参加者は一流シェフの手さばきに真剣に見入っていた。

 社会福祉法人プロップ・ステーション(神戸市)理事長の竹中ナミさんが企画。製粉会社「日清製粉」(東京都千代田区)とともに主催し、今年で7回目を迎える。これまで名古屋、岡山でも開き、2012年と13年には東日本大震災で被災した障害者らを対象に仙台市で行った。

 今年は、洋菓子メーカー「モロゾフ」のテクニカル・ディレクターを務める八木淳司さん(62)の呼びかけで集まった6人のシェフが、12月の修了式までに6回の講習会を開く予定で、書類選考で選ばれた19〜39歳の知的、精神障害者計15人が参加した。

 初回の6月7日は、神戸会場で「サ・マーシュ」(神戸市)のブーランジェ(パン職人)、西川功晃(たかあき)さん(50)が米粉と全粒粉を使ったパンの作り方を実演した。2会場をインターネット回線でつなぎ、動画をユーストリームで配信。東京会場の参加者もテレビ画面を見ながら、一緒に挑戦した。

 宮城県登米(とめ)市の作業所に通う千葉美幸さんは昨年に続き参加。教わったシフォンケーキを販売したところ好評だといい、「本を読むだけより、実際目の前で見聞きすることで勉強になる」と熱心にメモを取っていた。

 東京会場で指導した「ノリエット」(東京都世田谷区)のパティシエ、永井紀之さん(53)は、高校1年の長女がダウン症だ。「障害者が作っているからではなくて、商品自体の質を高めなければ売れない。子供の将来のためにも、障害者が経済的に自立できる手助けとなれば」と、09年から参加している。

 竹中さんは長女(41)が重度の脳障害をもち、1991年にプロップ・ステーションを設立。障害者を「チャレンジド(挑戦するチャンスを与えられた人)」と呼び、就労を支援してきた。「ここまで続けてこられたのは、チャレンジドの熱意があったから。回を追うごとに成長し、キラキラ輝いていくのを見るのがうれしい」と話していた。【

毎日新聞 2014年07月13日 東京朝刊

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