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古本回収で就労支援 清掃を障害者に依頼

 再利用前の古本清掃を障害者に依頼する就労支援事業に、嶮山自治会(指宿(いぶすき)剛会長)が3月から協力している。横浜市資源リサイクル事業協同組合=神奈川区=による試みで、同自治会から回収された古本を障害者地域作業所の田園工芸=あざみ野南=の利用者が選別・清掃し、作業費が支払われる仕組みだ。

 町内会などで読み終えた本を古紙資源にする前に、古書籍としてリユース(再利用)する取り組みとして、横浜市資源リサイクル事業協同組合が提案。本の選別と清掃を障害者地域作業所に依頼することで就労支援を促すのがねらいだ。7月28日には、指宿会長から田園工芸の古谷千穂施設長に本の選別、清掃作業費2万2727円が手渡された。

 嶮山自治会では300世帯から合計2087冊(670kg)の古本を3月に回収。田園工芸の作業スタッフは回収された古本のブックカバーをはずし、書籍番号の有無を確認して本の選別作業を行った。本の表紙を乾拭きし清掃作業も。古谷施設長は「縫製作業などは得意、不得意がある。本の選別や清掃は誰にでも作業がしやすいもので非常にありがたい。地域との関わりのためにも定期的に請け負いたい」と意欲的だ。

 選別した本は、文庫本1212冊、新書465冊、専門書209冊、雑誌類122冊、まんが47冊、図鑑32冊となった。そのうち、医学や薬学の専門書など高価品77冊と買い取り可能な603冊を古本買い取り業者に販売。値段は付かないがきれいな本は、病院や老人ホームなどに寄付される予定で、最終的に残った古本は古紙資源としてリサイクル処理される。指宿会長は「専門書に高値がつくことなど自治会で周知し、今後も協力したい」と話す。

 同組合では今後、秋頃をめどに再度、嶮山自治会で古本回収を行い、作業効率の改善や回収本の数量などを確認する予定だ。リサイクル組合企画室の島川健一副室長は「この取り組みをモデルケースに、将来的には横浜市全域で展開していければ」と展望を語る。

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指宿会長(左)から古谷施設長に作業費が手渡された

2014年7月31日 タウンニュース

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