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料理研究家考案の配送弁当 障害者を後押し

 レストランや弁当配送を手掛ける仙台市太白区の障害者福祉事業所「ポッケの森」に9月、新メニューのヘルシー弁当が登場する。東日本大震災の影響で収益減にあえぐ福祉事業所を支援しようと、東京在住の人気料理研究家浜内千波さんがプロデュースを買って出た。

<工賃アップにつなげて>

 完成した弁当「ハッピーデリ」は、雑穀米入りトマトライスに、豚肉のナス巻きショウガ煮、季節の野菜のピーナツあえなどおかずが6種類。800円(税込み)で販売する。
 旬の野菜を食材に用い、薄めの味付けと油分を抑えた調理で低カロリーに仕上げた。メニューやレシピを考案した浜内さんは「調味料を工夫することで満足感のある味付けになった」と話す。
 「ポッケの森」に通所する作業員は、浜内さんに付いて約3カ月、調理のこつを特訓した。卵焼き担当の三浦あゆみさん(30)は「先生に教わり、焦げないように仕上げることができるようになった」と話す。
 障害者の就労を支援する福祉事業所では、通所する障害者に収益の中から「工賃」を支払っている。だが厚生労働省の調べでは、工賃の月額は平均1万4000円程度にとどまっているのが現状だ。
 さらに被災地では取引先が被災したため、多くの福祉事業所で工賃が震災前の水準を下回るようになった。
 こうした状況を踏まえ、被災地を支援するNPO法人「AARジャパン」(東京)と浜内さんはことし2月、福祉事業所を対象とした調理指導を実施した。
 新メニュー開発に関心を示した「ポッケの森」をはじめ、二戸市の「福わらし」、郡山市の「カフェスイートほっと」の3事業所で付加価値の高い弁当やランチプレートの作り方を指導してきた。
 浜内さんは「品質を高めることで作業所スタッフの働く意欲を高め、工賃アップにつなげてほしい」と期待している。

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完成した弁当を試食する浜内さん

2014年08月05日火曜日 河北新報

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