【那須】町在住の障害児者の保護者らでつくる「町障害児親の会」(宮下順夫会長)が「多目的トイレマップ那須」を作製した。「車いすで入れるトイレを出先で探すのは大変」という会員の声をきっかけに、町内25カ所の多目的トイレを2年がかりで調査した。マップにはトイレ内の広さなど利用者目線の情報が詳細に記されており、宮下会長(62)は「障害のある観光客にも心おきなく那須を楽しんでもらいたい」と話している。
「身体障害者と家族は、利用可能なトイレを調べた上で旅行のコースを決めることが多いと聞く」と話すのは、マップの作製開始時に会長を務めていた大島美津江さん(59)。しかしトイレに関する詳細な情報は少なく、事前に調べた多目的トイレ設置の施設を訪ねても、間口が小さくトイレ内に入れないケースもあったという。
会員らから寄せられた体験談をもとに、マップには多目的トイレの間口の広さ、幅、奥行きなど、会員らが現場に足を運んで計測したデータを盛り込んだ。トイレ内部の様子が分かるよう、1カ所につき2、3枚の写真をつけて紹介。調査時には車いすを持参して利用者の動線を確認し「入り口5センチの段差あり」「介助者も十分に動けるスペースがある」など利用者目線のコメントも添えた。
高久丙でペンションを営む宮下会長は「最近は80、90歳代の旅行客が増えている。トイレの情報は高齢者にも需要があるようだ」と話す。「腰の上げ下ろしを補助する手すりがあるか」「介助者が同じ個室に入れるか」などは高齢者にとっても重要な問題だ。宮下会長は「地元の高齢者福祉施設の方などにもマップを活用してもらえれば」と期待している。
マップは町社会福祉協議会のホームページで公開しているほか、道の駅や町役場など町内5カ所で配布している。
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8月12日 朝刊 下野新聞
「身体障害者と家族は、利用可能なトイレを調べた上で旅行のコースを決めることが多いと聞く」と話すのは、マップの作製開始時に会長を務めていた大島美津江さん(59)。しかしトイレに関する詳細な情報は少なく、事前に調べた多目的トイレ設置の施設を訪ねても、間口が小さくトイレ内に入れないケースもあったという。
会員らから寄せられた体験談をもとに、マップには多目的トイレの間口の広さ、幅、奥行きなど、会員らが現場に足を運んで計測したデータを盛り込んだ。トイレ内部の様子が分かるよう、1カ所につき2、3枚の写真をつけて紹介。調査時には車いすを持参して利用者の動線を確認し「入り口5センチの段差あり」「介助者も十分に動けるスペースがある」など利用者目線のコメントも添えた。
高久丙でペンションを営む宮下会長は「最近は80、90歳代の旅行客が増えている。トイレの情報は高齢者にも需要があるようだ」と話す。「腰の上げ下ろしを補助する手すりがあるか」「介助者が同じ個室に入れるか」などは高齢者にとっても重要な問題だ。宮下会長は「地元の高齢者福祉施設の方などにもマップを活用してもらえれば」と期待している。
マップは町社会福祉協議会のホームページで公開しているほか、道の駅や町役場など町内5カ所で配布している。

8月12日 朝刊 下野新聞