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広島土砂災害で聴覚障害者に情報伝達遅れ 避難勧告発令から5時間超

 広島市の土砂災害で、聴覚障害者向けに避難勧告などの情報を伝えるファクスを市が送信したのは、勧告から最大で5時間以上遅れていたことが8日、市への取材で分かった。

 市は「担当職員が就寝中で電話に気付かず、災害対策本部に速やかに出動できなかった。情報伝達に遅れが生じた事実は厳粛に受け止める」としている。聴覚障害者団体に謝罪しており、今後経緯を検証する。

 市によると、ファクスは2001年から市の事業として実施。聴覚障害者にも着実に情報が伝わるよう、区役所が住民から登録の希望があった番号に送信する。

 安佐南区役所は避難勧告と避難所の情報を記載したファクスを、8月20日午前9時43分に聴覚障害者16人の世帯に一斉送信。うち5人が勧告の対象地域に居住していたが、実際に勧告が出されたのは5時間以上前の同4時半だった。

 安佐北区役所は最初に避難勧告が出された同4時15分から4時間以上が経過した同9時ごろ、安否を確認する内容のファクスを聴覚障害者10人に一斉送信。うち3人が勧告の対象地域に居住していた。

 市は「同じ日のうちに電話など複数の手段で全員の安否が確認できた。送信先の聴覚障害者に人的被害はなかった」としている。

 市は避難情報を対象地域の住民の携帯電話に一斉に伝える緊急速報メールを配信していなかったほか、屋外スピーカーや防災用サイレンが有効活用されていなかったことも明らかになっている。

2014.9.8 17:49      サンケイスポーツ (共同)


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