登山に出発する参加者たち(14日午前9時、安達太良山で)=市原佳菜子撮影
視覚障害者がサポート役と一緒に山歩きをする「第14回視覚障害者全国交流登山大会」が14日、県内で開かれた。視覚障害者約70人とサポート役約200人は、磐梯山や安達太良山などで登山を楽しんだ。
同大会は1989年に始まり、今回で14回目。主催者の一つ、NPO法人山仲間アルプの網干勝理事長(56)が「みんなで福島のことを考えて歩くことで、少しでも復興に貢献できたら」と考え、福島での初開催となった。
参加者は14日早朝、猪苗代町の国立磐梯青少年交流の家からバスで磐梯山、安達太良山、五色沼の3コースに分かれ、それぞれ5〜10キロを歩いた。
安達太良山(標高1700メートル)では、視覚障害者約30人とサポート役約100人が登山。視覚障害者は前を歩くサポート役のリュックに結んだロープを握り、ストックで障害物を確認しながら一歩ずつ進んだ。サポート役は「段差は20センチくらいありますよ」などと声をかけていた。
山口県光市から参加した全盲の安岡さなえさんは「途中で雨が降り、石の多い道もあったが、サポート役の助けで安心して歩けた」と話した。
2014年09月15日 読売新聞