精神障害者を支援する事業に取り組む社会福祉法人「萌」(大和郡山市)と「寧楽ゆいの会」(奈良市)は、県内の精神障害者の生活実態を把握しようと、共同で調査に乗り出す。調査の結果は、行政への要望活動や今後の支援で活用したいとしており、萌の森隆司さんは「収入や生活形態、交通手段、施設の利用頻度、就労などさまざまな面で、何に困っているのか課題の洗い出しをしたい」と話している。
調査は、両法人の通所施設に通う計約800人を対象に、「医療と健康」をテーマに12月に聞き取りを行う予定。調査をしようと考えたきっかけは、萌の通所施設の利用者が自宅で突然亡くなるケースが年に数件あり、施設以外での生活の実態を調べようと考えたことだった。寧楽ゆいの会が98年から、施設の有効性や満足度を知るために利用者のアンケート調査を毎年実施しており、協力することになった。
同会の23年度の調査では、回答した103人のうち、6割を超える65人が糖尿病や高血圧、心疾患など精神以外の疾患を抱えていることが分かった。精神障害により生活リズムが不安定になりやすいことや、薬の副作用、安定した収入が得にくく治療に通えていないことなどの影響が考えられるといい、「支援のあり方を考える中で参考にしていきたい」としている。
毎日新聞 2012年11月03日 地方版
調査は、両法人の通所施設に通う計約800人を対象に、「医療と健康」をテーマに12月に聞き取りを行う予定。調査をしようと考えたきっかけは、萌の通所施設の利用者が自宅で突然亡くなるケースが年に数件あり、施設以外での生活の実態を調べようと考えたことだった。寧楽ゆいの会が98年から、施設の有効性や満足度を知るために利用者のアンケート調査を毎年実施しており、協力することになった。
同会の23年度の調査では、回答した103人のうち、6割を超える65人が糖尿病や高血圧、心疾患など精神以外の疾患を抱えていることが分かった。精神障害により生活リズムが不安定になりやすいことや、薬の副作用、安定した収入が得にくく治療に通えていないことなどの影響が考えられるといい、「支援のあり方を考える中で参考にしていきたい」としている。
毎日新聞 2012年11月03日 地方版