障害者の人権について考えるシンポジウム「私たちが正直に生きる方法とは」(NPO法人夢ハウス主催)が23日、鳥取市のとりぎん文化会館であり、介助を必要とする人の自立生活を支援する活動を続けている小山内美智子さんが講演した。
重度の脳性まひを抱えながら、執筆活動や講演も精力的に行っている小山内さん。高校で恩師に出会い、やりたいことに挑戦する意欲が生まれ、老人ホームで手紙を代筆する仕事を開始。「障害者でもできることがある」と自信が生まれたことを振り返った。
「障害者が一般の人と結婚や恋愛をすることは、宇宙に行くより難しい。でもチャレンジしないといけない」とラブレターをたくさん書いた経験も語り、「失敗してもいい。生まれてきて良かったと感謝できる人生を送ることが大事」と呼び掛けた。
また、障害者の手となるヘルパーについて「命を救い、魂を導くかっこいい仕事であると伝えていかないといけない」と強調。障害者の生き方に関しても「年金や生活保護も、真剣に生きていたら月給。障害があるからと甘えていたらだめ。何か社会の役に立てることを考えて」とメッセージを送った。
半生を振り返り「失敗しても、やり直したらいい」と会場に呼び掛けた小山内さん=23日、鳥取市のとりぎん文化会館
2014年9月24日 日本海新聞