◇映画を舞台化、県内初上演
精神障害者への理解を深め、地域とのかかわりを考える演劇「ふるさとをください」(実行委員会主催、毎日新聞和歌山支局など後援)が1日、紀の川市の粉河ふるさとセンターで上演され、市民ら約600人が鑑賞した。大きな感動を呼んだ4年前の映画の舞台化で、県内では初上演となった。
物語は和歌山市の社会福祉法人・一麦会(通称・麦の郷)をモデルとし、障害者作業所の全国組織「きょうされん」の結成30周年記念として08年に映画化された。舞台は、映画の脚本と同じジェームス三木さんの作・演出で、精神障害者10+件の共同作業所を巡り、偏見を持つ一部の住民が撤去運動を始めたとの設定。しかし反対運動の代表者の娘が施設の職員と恋愛し、父親として猛反対するが、娘が家出するなどして自身も精神的な病気を患う。やがて障害者10+件の気持ちを理解できるようになり、施設の運営や娘の結婚も認める−−という内容。
舞台ではプロの俳優に交じり市民も熱演を見せた。障害者に対し次第に心を開く父親の姿に感動して涙を流す観客もおり、同市内の主婦(69)は「障害者10+件に対して少し偏見を持っていたが、病を理解して偏見を持たずに接したいと思った」と話していた。
今後は田辺市の紀南文化会館で8日午後2時から、和歌山市民会館で9日午後3時から上演される。一般の入場料は田辺公演が2500円、和歌山公演が3000円。問い合わせは実行委(073・427・3313)。
毎日新聞 2012年12月02日 地方版
精神障害者への理解を深め、地域とのかかわりを考える演劇「ふるさとをください」(実行委員会主催、毎日新聞和歌山支局など後援)が1日、紀の川市の粉河ふるさとセンターで上演され、市民ら約600人が鑑賞した。大きな感動を呼んだ4年前の映画の舞台化で、県内では初上演となった。
物語は和歌山市の社会福祉法人・一麦会(通称・麦の郷)をモデルとし、障害者作業所の全国組織「きょうされん」の結成30周年記念として08年に映画化された。舞台は、映画の脚本と同じジェームス三木さんの作・演出で、精神障害者10+件の共同作業所を巡り、偏見を持つ一部の住民が撤去運動を始めたとの設定。しかし反対運動の代表者の娘が施設の職員と恋愛し、父親として猛反対するが、娘が家出するなどして自身も精神的な病気を患う。やがて障害者10+件の気持ちを理解できるようになり、施設の運営や娘の結婚も認める−−という内容。
舞台ではプロの俳優に交じり市民も熱演を見せた。障害者に対し次第に心を開く父親の姿に感動して涙を流す観客もおり、同市内の主婦(69)は「障害者10+件に対して少し偏見を持っていたが、病を理解して偏見を持たずに接したいと思った」と話していた。
今後は田辺市の紀南文化会館で8日午後2時から、和歌山市民会館で9日午後3時から上演される。一般の入場料は田辺公演が2500円、和歌山公演が3000円。問い合わせは実行委(073・427・3313)。
毎日新聞 2012年12月02日 地方版