徳島県内の知的障害者らでつくる和太鼓集団「太鼓一家・虹」が、10月5日に大阪府大東市で開かれる第16回日本太鼓全国障害者大会(日本太鼓財団主催)に初出場する。結成から3年間、出場を目指して練習に励んできたメンバーは「特訓の成果を発揮したい」と意気込んでいる。
NPO法人太鼓の楽校(吉野川市)が伝統芸能を通じて障害者の自立を支援しようと、2011年10月に5人で前身の「鼓座」を結成。全国大会に出場経験のある国府支援学校和太鼓部の卒業生3人が加わり、12年5月に名称変更して太鼓一家・虹となった。現在は10〜25歳の12人が在籍している。
理事長で、日本太鼓財団県支部長を務める中西渉さん(55)=吉野川市鴨島町知恵島、自営業=が「上達するためには目指すものが必要」と考え、全国大会への出場を目標に設定。毎週日曜に約6時間、石井町の障害者施設で練習を積んできた。
大半が初心者だったが、中西さんらの指導で少しずつ腕を上げ、県内各地の老人福祉施設やイベントで上演する機会が増えた。中西さんも「今年は全国大会に出ても遜色ないレベルになった」と判断し、県支部から財団本部に出場を推薦した。
全国大会には、3回目の国府支援学校を含む34団体が出場する。リーダーの米田達哉さん(25)=徳島市名東町1、会社員=は「大会を楽しみ、生き生きとした演奏を披露したい」と話している。
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県内、知的障害者の和太鼓集団 全国大会に初出場
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