□ジェームス三木さん脚本、演出
■「ふるさとをください」
障害者や不登校児などの支援に取り組む和歌山市の社会福祉法人・一麦会(通称「麦の郷」)をモデルにした劇「ふるさとをください」が8日に田辺市、9日に和歌山市で上演される。精神障害者への理解や地域との共生を描いた映画の舞台版で、ジェームス三木さんが脚本、演出を手がけた。主催の実行委員会は「劇を通して、障害者を取り巻く実情を多くの人に知ってもらいたい」としている。
◇
物語は、和歌山のとある街に精神障害者の共同作業所が設立されるところから始まる。警戒する地域住民は反対運動を始めるが、反対運動の代表者の娘と施設職員の恋愛をきっかけに、地域住民が障害者への理解を深めていく−というストーリー。
麦の郷は昭和52年、6畳一間の「たつのこ共同作業所」からスタート。仕事に就けず家に引きこもっていた障害者たちの声を聞き、当時盲学校の教師だった田中秀樹理事長が「ほっとけやん」と立ち上がった。現在は和歌山市や紀の川市で21の事業所を運営し、身体障害者や精神障害者、不登校児、高齢者ら約2千人の生活をサポートしている。
作品は、実話をもとに作られた。麦の郷総合支援センターの島久美子副センター長は「当時は精神障害者への理解が今より低く、地域との対話を続けて説得した」と振り返る。
4年前に共同作業所の全国組織「きょうされん」の結成30周年記念企画として映画化され、その脚本も担当したジェームス三木さんの「芝居でもやりたい」という一言で舞台化が決まったという。
県内では1日に紀の川市で初上演され、笑いあり、涙ありの舞台を約600人が鑑賞した。副実行委員長の池田香弥さん(61)は「精神障害者の実態が包み隠さず描かれている。演劇を通して、人と人との絆やふるさとの大切さを感じてほしい」と話している。
8日は午後2時から田辺市の紀南文化会館で、9日は午後3時から和歌山市民会館で上演される。問い合わせは実行委事務局((電)090・8533・1938)。
MSN産経ニュース-2012.12.8 02:21
■「ふるさとをください」
障害者や不登校児などの支援に取り組む和歌山市の社会福祉法人・一麦会(通称「麦の郷」)をモデルにした劇「ふるさとをください」が8日に田辺市、9日に和歌山市で上演される。精神障害者への理解や地域との共生を描いた映画の舞台版で、ジェームス三木さんが脚本、演出を手がけた。主催の実行委員会は「劇を通して、障害者を取り巻く実情を多くの人に知ってもらいたい」としている。
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物語は、和歌山のとある街に精神障害者の共同作業所が設立されるところから始まる。警戒する地域住民は反対運動を始めるが、反対運動の代表者の娘と施設職員の恋愛をきっかけに、地域住民が障害者への理解を深めていく−というストーリー。
麦の郷は昭和52年、6畳一間の「たつのこ共同作業所」からスタート。仕事に就けず家に引きこもっていた障害者たちの声を聞き、当時盲学校の教師だった田中秀樹理事長が「ほっとけやん」と立ち上がった。現在は和歌山市や紀の川市で21の事業所を運営し、身体障害者や精神障害者、不登校児、高齢者ら約2千人の生活をサポートしている。
作品は、実話をもとに作られた。麦の郷総合支援センターの島久美子副センター長は「当時は精神障害者への理解が今より低く、地域との対話を続けて説得した」と振り返る。
4年前に共同作業所の全国組織「きょうされん」の結成30周年記念企画として映画化され、その脚本も担当したジェームス三木さんの「芝居でもやりたい」という一言で舞台化が決まったという。
県内では1日に紀の川市で初上演され、笑いあり、涙ありの舞台を約600人が鑑賞した。副実行委員長の池田香弥さん(61)は「精神障害者の実態が包み隠さず描かれている。演劇を通して、人と人との絆やふるさとの大切さを感じてほしい」と話している。
8日は午後2時から田辺市の紀南文化会館で、9日は午後3時から和歌山市民会館で上演される。問い合わせは実行委事務局((電)090・8533・1938)。
MSN産経ニュース-2012.12.8 02:21