和歌山県田辺市新屋敷町の紀南文化会館で8日、劇団「シアター青芸」による障害者への理解をテーマにした公演「ふるさとをください」(脚本・演出はジェームス三木)があった。実行委員会主催、紀伊民報など後援。
ある町に障害者の共同作業所ができ、地域で反対運動の先頭に立つ父親と、作業所の存在に共感する娘との間に確執が生まれる様子や、自立しようとする障害者と偏見を拭いきれない地元住民の葛藤などを描いている。
出演者はユーモアや笑いを交えながら、障害者に対する理解や地域が支え合う大切さを表現した。劇には地元の福祉作業所利用者約10人も出演し、合唱や踊りを披露した。
鑑賞した白浜町の看護師、那須律子さんは「『苦労がしたかった』という障害者のせりふが印象的だった。苦労するということは、楽しいことと同じように、障害者でも健常者でも生きている実感になると思う」と話した。
実行委員長を務めたふたば福祉会理事長の米川徳昭さん(55)は「障害者が普通の暮らしをしたいと思うのは特別なことではない。そういうまちづくりをすることは、障害者だけではなく、その地域にとってもよいことだと思う」と話した。
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【障害者理解をテーマに上演された演劇「ふるさとをください」=和歌山県田辺市新屋敷町で】
紀伊民報-(2012年12月10日更新)
ある町に障害者の共同作業所ができ、地域で反対運動の先頭に立つ父親と、作業所の存在に共感する娘との間に確執が生まれる様子や、自立しようとする障害者と偏見を拭いきれない地元住民の葛藤などを描いている。
出演者はユーモアや笑いを交えながら、障害者に対する理解や地域が支え合う大切さを表現した。劇には地元の福祉作業所利用者約10人も出演し、合唱や踊りを披露した。
鑑賞した白浜町の看護師、那須律子さんは「『苦労がしたかった』という障害者のせりふが印象的だった。苦労するということは、楽しいことと同じように、障害者でも健常者でも生きている実感になると思う」と話した。
実行委員長を務めたふたば福祉会理事長の米川徳昭さん(55)は「障害者が普通の暮らしをしたいと思うのは特別なことではない。そういうまちづくりをすることは、障害者だけではなく、その地域にとってもよいことだと思う」と話した。

【障害者理解をテーマに上演された演劇「ふるさとをください」=和歌山県田辺市新屋敷町で】
紀伊民報-(2012年12月10日更新)