京都市山科区の障害者就労支援施設「からしだねワークス」で、デザイナー経験のある利用者2人が、同施設の製本業で活躍している。好きな分野で会社勤めをしていたが、病気などを理由に退社したり在宅で仕事をしていた。施設が立ち上げた就労支援事業で中心的役割を担い、受注先からも好評で「本当に幸せ」と喜んでいる。
宇治市の西川加代子さん(41)と、西京区の工藤駿作さん(46)。
西川さんは大阪市のデザイン専門学校を卒業後、デザイン事務所へ就職と転職を重ねながらカーペットや和装関連のカタログを制作していた。しかし、10年間仕事に忙殺され、ストレスなどが原因で摂食障害が重くなり辞職。2009年に同施設のレストラン事業で調理の仕事を始めた。工藤さんはゲームソフト製作会社などで働いていたが、1996年に統合失調症を発症して会社を辞め、在宅でイラスト関係の仕事を続けてきた。
同施設は、11年春から利用者の特性に合った仕事をしてもらおうと製本業を開始。印刷機や裁断機などを整備しチラシや自分史、古書の複製などを受注している。製本業は5人が担当し、西川さんと工藤さんは本の装丁やレイアウトを、ほかの3人が印刷やデータ入力、断裁などの作業をしている。デザイナー経験を生かした西川さんらのレイアウトは好評で、11年度は受注44件で売り上げが100万円を超えたという。
施設の職業指導員鍋島愛信さん(47)は「就労支援では障害の特性や才能に応じた仕事を見つけることが大切」と話す。西川さんは「事務所を辞めてデザインの仕事から離れていたけれど、経験を生かしてもう一度仕事ができて本当にうれしい」と張り切っている。
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パソコンでチラシのレイアウトを考える西川さん(京都市山科区・からしだね館)
京都新聞-【 2012年10月18日 11時12分 】
宇治市の西川加代子さん(41)と、西京区の工藤駿作さん(46)。
西川さんは大阪市のデザイン専門学校を卒業後、デザイン事務所へ就職と転職を重ねながらカーペットや和装関連のカタログを制作していた。しかし、10年間仕事に忙殺され、ストレスなどが原因で摂食障害が重くなり辞職。2009年に同施設のレストラン事業で調理の仕事を始めた。工藤さんはゲームソフト製作会社などで働いていたが、1996年に統合失調症を発症して会社を辞め、在宅でイラスト関係の仕事を続けてきた。
同施設は、11年春から利用者の特性に合った仕事をしてもらおうと製本業を開始。印刷機や裁断機などを整備しチラシや自分史、古書の複製などを受注している。製本業は5人が担当し、西川さんと工藤さんは本の装丁やレイアウトを、ほかの3人が印刷やデータ入力、断裁などの作業をしている。デザイナー経験を生かした西川さんらのレイアウトは好評で、11年度は受注44件で売り上げが100万円を超えたという。
施設の職業指導員鍋島愛信さん(47)は「就労支援では障害の特性や才能に応じた仕事を見つけることが大切」と話す。西川さんは「事務所を辞めてデザインの仕事から離れていたけれど、経験を生かしてもう一度仕事ができて本当にうれしい」と張り切っている。

パソコンでチラシのレイアウトを考える西川さん(京都市山科区・からしだね館)
京都新聞-【 2012年10月18日 11時12分 】