県は、2020年東京五輪・パラリンピックの開催を契機に、現行のぐんまスポーツプランを前倒しで見直し、新たな「県スポーツ推進計画(仮称)」を策定する。県内から20人の五輪・パラリンピック出場を目指す競技力向上などを盛り込む方針で、県スポーツ推進審議会(会長・児玉三郎県スポーツ協会長)で本格的な議論が始まった。
ぐんまスポーツプランは、県のスポーツ振興に関する基本計画。学校体育や生涯スポーツの振興などを柱とし、県のスポーツ分野の最上位計画に位置づけられている。現行の第6次プランは11~20年度の10年計画だが、期間の折り返し年を迎え、五輪開催決定など、スポーツを取り巻く環境が大きく変化していることを考慮した。
新計画では、〈1〉体力、年齢、技術、健康状態に応じてスポーツに親しむ機会を確保する〈2〉スポーツ環境の整備〈3〉障害者スポーツの支援――などを基本施策として定める方針。五輪関連では、県内から選手20人の出場を目指し、ジュニア世代の育成や指導者の確保、スポーツ栄養士の活用などの強化策を盛り込む。
計画期間は16~20年度の5年。4日に県庁で開かれた審議会の初会合には、1964年東京五輪体操女子団体銅メダリストの相原俊子さん(76)(高崎市在住)ら有識者10人の委員が出席し、「子供たちが複数のスポーツを楽しめる環境を作りたい」などの意見が出た。
今後は、審議会の検討内容、各種スポーツ団体からの意見聴取、パブリックコメントを踏まえ、来年2月の県議会に計画案を提出する方針。県スポーツ振興課は、「意見聴取で現状や課題を分析し、施策ごとに具体的な数値目標を盛り込んでいく」としている。
2015年08月20日 Copyright © The Yomiuri Shimbun