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“新人作家”創作に意欲 障害者ら所属 「金沢アート工房」

3月の作品展から参加

 芸術活動に励む障害者らが所属する「金沢アート工房」に新しい仲間が加わった。三月の作品展から参加する金沢市の古地(ふるち)雄次君(18)で、アニメや米国のポップアートを思わせる軽快で色鮮やかなイラストが持ち味。工房代表の国枝千晶さん(52)は「遠近法が非常に上手。大きな作品に挑戦すれば面白いものが生まれる」と“新人作家”に期待を寄せる。(押川恵理子)

 アート工房は優れた才能を持つ障害者の創造力を応援しようと二〇〇七年四月、国枝さんが市の支援を受け設立。市松ケ枝福祉館で毎月数回、創作の場を提供している。メンバーは当初一人。一二年末に古地君ら二人が加わり、十人に増えた。

 古地君は県立明和特別支援学校(野々市市)の高等部三年生。幼いころからテレビなどで好きな映像を見て覚え、そっくり描くことが得意。彫刻や生け花にも取り組む。母親の早都美(さとみ)さん(44)は「才能を発信できたら」と国枝さんに相談。可能性を認められ、工房のメンバーに加わった。

 興味を持った対象に強くこだわる古地君は重度の自閉症。幼いころ、じっと座っていることが苦手だったが、好きな絵は別。愛知県内の小学校に入学時、授業中に席を立たないようにと、早都美さんが絵を描くノートを渡した。ノートは段ボール三箱分にも上る。

 アート工房の作品展は三月二〜十日に金沢市の県政記念しいのき迎賓館で開かれる。早都美さんは「創作の環境を整えてあげることが大切。楽しい作品が生まれてほしい」と願っている。

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最近描いた絵を見せる古地君。彫刻や生け花、ちぎり絵にも取り組む=金沢市内で

中日新聞-2013年1月19日

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