来年のカレンダーが郵送されてきた。送り主は福岡県筑紫野市の女性。脳性まひで車いすが必要な暮らしだが、長年、絵の勉強を続けている。東日本大震災で被災した福島県いわき市の障害者支援施設に昨年末、自作カレンダーを販売して捻出した義援金を届けた。彼女の思いを受け止めた、たくさんの人の協力で目標が果たせたことを、そのとき記事にした。
新しいカレンダーをめくった。パステルクレヨンの縁取りと淡い色彩で描かれた季節の花や静物の挿絵を見ながら、被災地にいる同じ立場の人々の身を案じ、現地に赴いた彼女の優しさ、行動力を思い起こした。
「たくさんの方との出逢(であ)いがあり今年もカレンダーを出すことができました」。同封された手紙にはそうあった。そして、地道に頑張る人たちを「たくさん取り上げてくださいね」とも。その言葉に心を新たにした。
=2012/10/22付 西日本新聞朝刊=
新しいカレンダーをめくった。パステルクレヨンの縁取りと淡い色彩で描かれた季節の花や静物の挿絵を見ながら、被災地にいる同じ立場の人々の身を案じ、現地に赴いた彼女の優しさ、行動力を思い起こした。
「たくさんの方との出逢(であ)いがあり今年もカレンダーを出すことができました」。同封された手紙にはそうあった。そして、地道に頑張る人たちを「たくさん取り上げてくださいね」とも。その言葉に心を新たにした。
=2012/10/22付 西日本新聞朝刊=