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Channel: ゴエモンのつぶやき
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ビル内に野菜工場、障害者に働く場を提供 山形包徳が通年で計画生産、作業も手軽

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 ビル管理の山形包徳(山形市、本部良宏社長)は障害者雇用の一環として、山形市内のオフィスビルの一角に野菜工場「フレッシュファクトリー」を開設した。管理環境の整った空間で葉物類を水耕栽培。農業の工場化で障害者に働く場を提供するケースは全国的に珍しい。計画的に生産でき、作業も手軽なため、障害者雇用の新たなビジネスモデルとして注目を集めている。

 野菜工場は本社近くにある山形市下条町2丁目のオフィスビル1階に設置。床面積は約95平方メートルで、栽培システム1基を導入した。街中を“生産地”とし、菅井薫常務は「多くの人に見学してもらい、事業や水耕栽培への理解を促していきたい」と語る。

 1月から試験的に稼働し、サンチュやレタスといった葉物野菜、ルッコラなどのベビーリーフを栽培。蛍光灯の光や室温に加え、二酸化炭素や液肥の濃度なども制御し、生育に適した室内環境を創出している。

 通年栽培が可能な上、ベビーリーフなら3週間、葉物類なら約1カ月で収穫できるので生産計画が立てやすい。また病害虫が侵入できないので農薬も不要だ。現状は栽培ノウハウや品質の確認などが主な作業だが、興味を示した市内のホテルと取引が始まるなど、工場化による安定供給と安心安全という付加価値への関心は高い。

 同社は福祉事業も展開し積極的な障害者雇用に取り組んでいる。ビル清掃などに障害者14人が従事。野菜工場は、障害者の「働きたい」というニーズに応えるため新設した。菅井常務は「雇用の受け皿とともに、新たなビジネスにもつながるはず」と期待する。現在は障害者2人が職業指導員2人と育苗や定植、収穫などに取り組んでいる。

 葉物野菜の1日当たりの生産量は現状で25株。同社は設備増強を図りながら年内にも本格展開する考え。将来的には250〜300株を目標とし、障害者の雇用は8〜10人を想定する。工場は見学可能で「小学生や高齢者など、地域住民の体験学習に活用してもらえたら」と話している。問い合わせは同社023(674)0877。


山形包徳が開設した野菜工場「フレッシュファクトリー」=山形市下条町2丁目

47NEWS- 2013年02月27日 15:02

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