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東日本大震災2年:「地域の輪が大事」 障害者が意見交換 /高知

 東日本大震災発生から2年を迎えた11日、高知市の県立県民文化ホールで、同震災時における障害者の避難について証言をまとめたDVD上映会が開かれた。上映後は、福島県田村市で障害者自立支援施設を運営する鈴木絹江さんを交えた意見交換会を実施。自身も車椅子で生活する鈴木さんは「有事の際に身近で支えてくれる人や地域の輪を作ることが大事」と訴えた。

 冒頭では、被災地に向けて約1分間の黙とうがささげられた。今回上映されたのは「逃げ遅れる人々 東日本大震災と障害者」と題されたドキュメンタリー映画。大地震▽大津波▽原発事故▽避難所生活−−などにおいて、障害者がどのように感じたかなどの証言をまとめたものだ。約40人が参加した。

 特に原発事故では、自力での避難が困難な人に避難を求めた旧「緊急時避難準備区域」内にいながらも、自宅にとどまることを選択した視覚障害者や発達障害の子を持つ母親のインタビューを収録。「(視覚障害で)避難所でも他の人の足を踏んでしまい、迷惑をかけるんじゃないか」「うちの子が避難所でちょろちょろ動いて、震災で傷ついて疲れている周囲の人の迷惑となるのでは」といった苦悩を紹介した。

 その後の意見交換会では、障害を持つ参加者から「南海トラフ巨大地震が来たら、身近な小学校に逃げるしかないが、迷惑をかけないか不安」「サポートしてほしいと言い出せるか分からない」といった意見が出された。

毎日新聞 2013年03月12日 地方版

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