宮城県共同募金会は今月、子どもや障害者の支援といった地域課題の解決に取り組んでいる県内15の非営利団体と連携し、新たなスタイルの募金活動「みやぎチャレンジプロジェクト」を始めた。寄付者が寄付先の団体を決め、活動を後押しする形になる。
毎年10~12月に実施してきた「赤い羽根募金」は街頭や町内会、職場、学校などで集めた寄付を、県共同募金会の配分委員会が審査し、配分先を決定する。2014年度の寄付額は2億9751万円。主に東日本大震災からの復興や福祉活動の支援などに使われている。
県共同募金会が新たにスタートさせた「みやぎチャレンジプロジェクト」には、公募で集まった不登校児童生徒の学習支援、買い物送迎支援、障害者の自立支援、子育ての悩み解決などに取り組む15団体が参加。
初年度は1~3月に各団体専用の振込用紙で寄付を募り、集まった寄付金は各団体の活動費とする。従来の赤い羽根募金の活動期間も3月まで延長する。
「歳末たすけあい募金」を含め、県共同募金会への寄付額は年々低迷傾向にある。県共同募金会は寄付先の明確化によって寄付者の賛同を得やすくし、差し迫った地域課題の解決に役立てる循環の仕組みを構築したい考え。
同様のプロジェクトは青森、秋田両県でも始まるという。連絡先は県共同募金会022(292)5001。
プロジェクトに参加する15団体は次の通り。
【子ども支援】アスイク、せんだい杜の子ども劇場、キッズ・メディア・ステーション、わたげの会、マザー・ウイング、朝市センター保育園(仙台市)みやぎ子ども養育支援の会、子どものための石巻市民会議(石巻市)Synapse40(大崎市)
【生活支援】日本駆け込み寺仙台支部(仙台市)にじいろクレヨン(石巻市)山元の未来への種まき会議(山元町)ボランティア山の神(美里町)
【障害者支援】とっておきの音楽祭実行委員会SENDAI(仙台市)障碍(がい)児と共に歩む会(石巻市)
15団体の活動説明と振込用紙が一緒になった募金用紙
2016年01月05日 河北新報