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»視覚障害者の4割「ホーム転落」、転落事故を防ぐには・・・

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 東京の地下鉄の駅で今週、盲導犬を連れた男性がホームから転落して死亡しました。視覚障害者を対象にしたアンケートで、4割近くの人が「ホームから転落したことがある」と回答。事故を繰り返さないためには何が必要なのでしょうか。

 今月15日、港区にある東京メトロ銀座線の駅で、盲導犬を連れた品田直人さん(55)が、電車にはねられ死亡した事故。品田さんは視力が低下する病気で、2009年ごろから盲導犬と行動を共にするようになったといいます。

  「犬と一緒にいるということは、彼にとってものすごく支えになった」(品田さんの知人 村田龍一さん)

  2008年まで北海道の幼稚園で園長を務めていた品田さん。

  「子どもたちにもよく分かるように、トイレットペーパーの芯を目に当てて、『先生の視界はこの範囲でしか見えないんだよ。気をつけるからね』って」(元野幌めぐみ幼稚園 小原愛香園長)

  目の病気が進行する中でも、品田さんは子どもたちを第一に考えていたといいます。

  「先生の元気だった姿が、目に焼き付いているので、信じられない」(元野幌めぐみ幼稚園 小原愛香園長)

  日本盲人会連合が行ったアンケートがあります。ホームから転落経験がある視覚障害者は37%。転落しそうになった人も60%に上りました。

  今回の事故は防げなかったのでしょうか。これまでに、駅員が白線の内側に下がるようアナウンスした直後に品田さんが転落したことが分かっています。また、ホームの点字ブロックの上には柱があり、これをよける際にホームの端に近づいた可能性もあります。

  東京都盲人福祉協会の笹川会長。自身も目が不自由で、外出時には杖を使います。

  「ここに水たまりがありますが・・・」(記者)

 「これは全然分からないから、そのまま行きます。これ(水たまり)は致し方ない。そこまで杖では・・・」(東京都盲人福祉協会 笹川吉彦さん)

  40年ほど前、駅のホームから転落した経験がある笹川さんは、今回の事故を知り、現場を訪れました。

  「銀座線の場合は電車が2~3分に1本、(ホームに)入ってくる。ひっきりなしです。音を頼りに歩いている者からすれば、(騒音で)非常に歩きにくい」(東京都盲人福祉協会 笹川吉彦さん)

  駅では行き交う電車の音が反響するため、場所が把握しにくいといいます。

 Q.事故の原因は何だと思うか?

 「(点字)ブロックを踏み越したのではないか。私も何度も経験していますけど、(点字)ブロックの幅は約40センチしかない。普通の男性の歩幅は40~50センチですから、簡単にまたいでしまう」(東京都盲人福祉協会 笹川吉彦さん)

 Q.どうすれば転落事故を防げる?

 「ホームにいた方、横断歩道にいた方が、視覚障害者を見かけたら気楽に声をかけて一緒に(横断歩道を)渡る。一緒に(電車に)乗るということをしていただければ問題は解決する」(東京都盲人福祉協会 笹川吉彦さん)

  一方で、市民からはこんな声も・・・

  「(視覚障害者に)声をかけたら、大丈夫ですと言われた経験があって、逆にあまり言いすぎても申し訳ないのかなという気持ちがあった」(30代女性)

 「(視覚障害者が)本当に困っていたら声をかけると思うけど、日常でそういう場面に出くわさないので、あまり気を使ってしまうと・・・」(20代大学生)

  転落を防ぐのに最も効果的なのは、ホームドアの設置です。しかし、高額な予算や工事の難しさなどから、普及が進んでいないのが現状です。鉄道各社は、視覚障害者などが困っていた場合、駅員が積極的に声をかけるよう改めて指示するなどの対応をとっています。

(18日 TBS News)


障害者19人刺殺事件 兵庫独自の見守り制度に注目

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 神奈川県相模原市の知的障害者施設で19人が刺殺された事件をめぐり、措置入院した精神障害者らを退院後も見守り続ける兵庫県独自の支援制度が注目されている。孤立を避け、地域へスムーズに戻れるようにする仕組みで、国や自治体から照会が相次いでいる。

 相模原の事件では、容疑者は障害者への加害の恐れがあるとして措置入院したが、約2週間で退院。行政による退院後のケアは行われなかったという。

 事件後、兵庫県には相模原市から問い合わせがあった。厚生労働省も再発防止策を検討しており、県は近く、塩崎恭久厚労相から聞き取りを受けるという。

 「『退院後の通院先はどこか』『家族が不安がっていないか』など、地域へ戻る際の課題を入院段階から把握している」と、兵庫県障害福祉課の津曲共和課長は話す。

 制度は今春始まった。昨年3月に洲本市で男女5人が刺殺された事件で、被告が事件前に措置入院した後、治療が中断されていたことを教訓にした。

 兵庫では、県内13カ所の健康福祉事務所に継続支援チームを設け、1人に対し保健師や医師ら複数で対応する。神戸や姫路、尼崎、西宮の住民は対象外。事務所ごとに年間10人程度の支援を想定し、警察などとの協議会もつくった。症状が安定し、地域になじむまで見守り続ける。

 4~6月は措置入院の10人、医療保護入院の4人を含め、計33人が対象になっている。津曲課長は「現場でどんな課題があるか、今後フォローが必要」と話す。

 見守りは住民の不安に応える目的もあるが、強制力はないため本人の納得が欠かせない。県障害福祉課によると、最終的に拒否されたとの報告はない。

 神戸市内の病院で働く精神保健指定医(41)は「精神医療の在り方を議論するのは意味があるが、対象者らの人権に十分配慮する必要がある」と指摘する。(森 信弘)

 【措置入院】精神保健福祉法に基づく強制入院制度。精神障害のある人が自分や他人を傷つける恐れがある場合、都道府県知事や政令市長が本人や家族の同意がなくても入院させることができる。入院には精神保健指定医2人以上の診断が必要となる。ほかに家族らの同意がいる「医療保護入院」などがある。相模原市の殺傷事件は、措置入院していた容疑者の退院から約5カ月後に発生した。

2016/8/18   神戸新聞NEXT

障害者出演する映画製作 介護福祉士で監督の堀河さん 「共生考えるきっかけに」

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 堀河さんは、日本映画学校(現・日本映画大学)を卒業後、憧れだった香港映画界へ飛び込んだ。アクション映画など150本ほどの自主映画を手掛けてきたが、言葉の壁に限界を感じ4年ほどで帰国。映画作りを諦めようと、障害者の訪問介助や外出支援のヘルパーとして働き始めた。

 その現場で出会ったのが、生きるエネルギーに満ちた障害者たち。「映画に出てみたい」という声に後押しされ、障害者が役者を務める映画を作り始めた。堀河さんは「映画を作ることに疲れ果てていたのに、再び撮りたいという力が湧いてきた。一緒に作品を作ることが、障害者の自立につながるのではとの思いもあった」と話す。

 2013年に完成した「上にまいります」では、ラブストーリーを通じて街にバリアフリーが浸透していない現状を描いた。歩きたばこが車いすの目の高さをかすめてひやりとしたこと、優先エレベーターなのに、誰も譲ってくれず車いすが乗れなかったことなど、ヘルパーとしての実際の経験を盛り込んだ。作品は、第3回知多半島映画祭のグランプリを獲得した。

 新作「千里 翔べ」は、子どもたちの友情と成長を描いたファンタジー。脳性まひの小学4年生翔吾は、同級生の健三と一緒に、外国から転入してきた少女・ココをいじめから助けたことで、親友になる。だが、翔吾には家族しか知らない秘密があって-という筋だ。「共生」をテーマに差別や偏見、環境問題などにも焦点を当てた。

 この作品のきっかけとなったのは、3年前に堀河さんの元に届いた1通のメール。差出人は、東京都日野市に住む中学生、中野健吾さん(12)の母親だった。「息子は俳優になるのが夢。エキストラで出演させてくれませんか」。母親は障害者専門の芸能プロダクションを探したが、脳性まひで歩けない健吾さんは募集対象に当てはまらず、諦めかけていたときに、堀河さんを知ったという。

 「健吾君に会って笑顔を見た瞬間、この子が主役だと直感した」と堀河さん。「障害があっても、夢はかなうんだということを形にしたい」と、インターネット上で資金を募るクラウドファンディングで製作費を募り、168万円が集まった。作品には総勢300人が参加し、今年3月に完成した。

 撮影中、健吾さんはアドリブを連発。「初めてとは思えない、柔軟性と度胸に驚かされた」と堀河さん。健吾さんは「表情を作るとか難しいこともあったけれど、役になりきるのがすごく楽しかった。障害がある人、ない人、いろんな人に見てもらえたらうれしい」と話す。

 堀河さんは現在も、週3~4日はヘルパーとして働く。相模原の事件を受け、利用者たちに動揺が広がっているのを痛感しているという。「誰もが病気やけがをするのに、障害者、健常者って言葉で分けること自体がおかしいと思う。障害者も高齢者も、他のマイノリティーも、誰もが排除されたり、制限されたりしない社会になるように、映画という形で発信を続けたい」

 映画祭は福岡市博多区の福岡アジア美術館を会場に、8月25日からの10日間で約200作品を上映。会場で販売される1日券(千円)などで観賞できる。「千里 翔べ」は9月4日午後2時10分から上映予定。映画祭後は、字幕と音声ガイド付きのバリアフリー上映会を全国展開するという。

「心のバリアフリーを広げていきたい」と映画製作への思いを語る堀河洋平監督
=2016/08/18付 西日本新聞朝刊=

聴覚障害者用、手話でTV電話リレー 県内団体で初 予約などに便利

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 県聴覚障害者連盟(前橋市)は四月から、障害者がインターネットのテレビ電話機能を使い、連盟にいる手話通訳者を介して相手と通話する電話リレーサービス事業を開始した。事業に補助している県によると、このサービスを始めたのは県内の団体で初めて。連盟は「ファクスやメールに比べ、迅速で、効率的」と障害者の活用を呼び掛けている。 

 連盟によると、聴覚障害者が相手と連絡を取りたい場合、ファクスやメールが一般的。連盟は一九九八年からファクス、二〇〇二年からメールを使った電話リレーサービス事業も続けてきた。

 今回始めたテレビ電話の事業は、障害者が持つパソコン、タブレット端末、スマートフォンなどを利用。障害者が連盟へテレビ電話をかけ、手話通訳者とやりとりする。同時に、マイクを装着している手話通訳者は障害者が話したい相手に電話をかけ、双方の通話を仲介する仕組みだ。

 テレビ電話の画面には、障害者、手話通訳者ともに文字を打ち込むことができ、情報は保存できる。

 テレビ電話が有効なのは、病院や宿泊施設、乗り物などの予約や、急な事情で予約を変更する場合。コンサートなどのチケットで早めに良い席を取りたいときも便利だ。不在票があった宅配便や郵便物を早めに受け取りたい場合にも適している。

 ファクスやメールでは、何度もやりとりを繰り返すこともあるが、テレビ電話は一回で済む場合が多い。

 県外にある別の団体の事業を利用した障害者からは「電車で忘れ物をした際、サービスを利用してすぐに連絡し、手元に戻った」「自分の代わりに家族や友人などに電話を依頼する負担が減った」などという喜びの声が上がっている。

 連盟の事業では、連盟への通話料は障害者側が負担。連盟と、障害者が話したい相手との通話料は、県から一部補助を受けた連盟側が負担する。

 事業の利用には登録が必要で、現在の登録者は前橋、高崎、伊勢崎、館林各市などの男女十人。四~七月までに十六件の利用があった。

 事業は連盟の会員以外でも利用できる。連盟の会員は約五百人で、県内には身体障害者手帳を持つ十八歳以上の聴覚障害者は昨年三月現在で約六千百人いる。

 耳が不自由な連盟の吉原孝治事務局長は「いつでも、どこでも、早く利用できる聴覚障害者には便利なサービス。普及させたい」と意欲を見せている。

 事業の利用は平日の午前九時~午後五時(年末年始などを除く)。問い合わせは、連盟=ファクス027(255)6870=へ。

 県は昨年四月、県手話言語条例を施行し、連盟の事業は条例に基づく県手話施策実施計画案の一環に位置付けている。

手話通訳者とやりとりする聴覚障害者

2016年8月19日   東京新聞

視覚障害者の仕事 独自の発想で創出

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 視覚障害者を対象とした仙台市太白区の就労継続支援B型事業所「希望の星」が、仕事を独自につくり、利用者の収入確保につなげている。「できること、やりたいことを仕事に」がモットー。従来の下請け型ではなく利用者の関心や特技を生かして仕事を考案しており、就労意欲を引き出す好循環も生まれている。
 希望の星は宮城県内で唯一の視覚障害者事業所。宮城野区のNPO法人「ばざーる太白社会事業センター」が昨年10月に開設した。市内外の20~60代の男女13人が利用し、職員は11人。
 希望の星では例えば、点字の読み書きができる利用者の技術を生かし「点字メニュー」を製作する。市内のホテルに提案し受注に成功。点字で記した1冊30ページのメニュー4冊を約1カ月かけて作り、7月中旬に約3万円で納めた。
 視覚障害者が飲食店で注文する際、付き添う健常者にメニューを読んでもらう点に着目。障害者が自分で料理を選ぶことができれば食事がより楽しくなると考えた。製作した角田市の利用者の男性(31)は「店でメニューを使う視覚障害者を思い浮かべ、わくわくしながら作った」と語る。
 得意分野を生かした仕事は、パンフラワーやビーズ作品、ジャム、点字名刺の製造販売などのほか、イベントの企画運営もある。
 楽器演奏を交えて童話や民話を披露する「語り」を続ける宮城県大河原町の利用者、雲走(くもそう)範子さん(62)は自ら公演を企画し、プロとして自立を目指す。入場料から運営費を除いた分が雲走さんの収入になる予定だ。
 雲走さんは「『語り』が収入になれば生活に希望が持てる」と言う。希望の星職員の千田裕子さん(62)は「今後も利用者が社会に貢献できる仕事をつくりたい」と意気込む。
 雲走さんの公演は21日午後2時、青葉区中央2丁目「ティーラウンジ ルフラン」で。入場料2000円。連絡先は希望の星022(228)5060。

[就労継続支援B型事業所]障害者総合支援法に基づき、都道府県や政令指定都市、中核市が指定する障害者の就労支援事業所の一つ。一般企業への就労が困難な障害者が主に利用する。利用者と事業所の間に雇用契約はないが、利用者は事業所の生産活動で得られた利益を工賃として受け取る。

語りのプロとして自立を目指し、練習に励む雲走さん(手前)

2016年08月19日   河北新報

「障害を個性として受け止める社会に」

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殺傷事件受け声明

 7月26日未明に障がい者施設「津久井やまゆり園」(相模原市緑区)で発生し、戦後最悪となる19人が死亡、26人が重軽傷を負った相模原殺傷事件。座間市出身の被害者はうち2人で、女性1人が死亡、男性1人も首や腹などを刺され、一時は意識不明の重体に陥った。事件の発生を受け、いち早く声明を発表した座間市障害者団体連合会(鈴木孝幸会長)。犯人が書いたとされる、障がい者を存在から否定するかのような主張に、真っ向から反論した。 (8月10日寄稿)

 同日朝、事件発生の一報を受け、連合会にも衝撃と緊張が走った。19人もの同胞が命を奪われ、他の入所者も体や心に大きすぎる傷を負った。「これは最早テロではないか」。思わずそんな言葉がこぼれた。

 隣接する相模原市内にある同施設には、当時5人の座間市出身者が暮らしていたが、正確な情報は中々入ってこない。鈴木会長をはじめ、役員らは事態の把握に追われ、事件の詳細が明るみになっていくたびに肩を落としたという。

 残忍な犯行に加え、中でも怒りを覚えたのは、犯人が身勝手な言い分を列挙し、衆議院議長公邸に持参した、犯行声明とも言える手紙だ。自身も視覚障害をもつ鈴木会長は語気を強める。「犯人は殺人や傷害だけでなく、『障害者がいなくなれば良い』と言って、ナイフの代わりに声明文とやらで、全ての障がいのある人とその親の心をズタズタにした。これは全ての障がい者への挑戦であり、冒涜だ」――。

 世界各地で障がい者の人権保護重視へと潮流が変わる中、今年4月に国内でも「障害者差別解消法」が施行された。障がいを理由とする不当な差別を全面的に禁止したもので、民間事業者にも筆談や読み上げ対応など、「合理的な配慮」をするよう努力義務が課された。社会全体の理解が一歩進んだと思われた、その矢先の事件だった。

見つめ直す契機に

 同連合会は声明で、障がいを「個性」として受け止められる社会への想いを訴えると同時に、「犯人が精神科への入院経験があることから、ほかの精神障がいを持つ方への偏見が増大することも考えられる」と懸念も示す。「今の日本で普通に生活していると、障がい者に会う機会が非常に限られ、それゆえいつまでも理解が深まらない。全国に700万人、世の佐藤さんや鈴木さんよりずっと多い障がい者がいるはずなのに」。県内でも一部の施設で始まっている防犯対策の見直しについては「施設をあまり閉鎖的な空間にしてしまっては、社会から更に遠い存在になる。地域と交流を深めることも理解を促すうえで絶対に必要。地域連携をより強めることで防犯体制を強化できれば」と語った。

2016年8月19日   タウンニュース

 

福祉領域は、自己犠牲から市場経済的へ

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今日はLITALICOインクルーシブ教育研修の2日目でした。
9月の議会では、この2日間の成果として議会質問に活かしていきます。

議会や行政にいるとあまり馴染みがないかもしれませんが、LITALICOは今年上場を果たしたベンチャー界隈では有名な会社です。
障害者の就労支援、ITものづくり教室などの事業を展開しています。
発達障害の傾向がある子どもたちも安心して通える学習塾事業は、たった4年で現在は約1万人がサービスを利用中、また現在も待機が4000名もいらっしゃいます。

もうだいぶ昔になりますが、ちょうど就職するか独立するか検討していたハタチのころにベンチャー経営者の方にお話を聞いてまわっていたことがあります。
その時に、LITALICOの創業者である佐藤社長を訪ねたことがありました。
当時、
「株式会社として新たな価値を生み出し障害者を支援している。」
というお話を聞いて衝撃を受けたことを今でも覚えています。

また、今回の研修の中では、
「福祉といえば自己犠牲のようなイメージがあるけど、私たちは資本主義の中で仕事をしている。働く人も充実することが大切だ。」
という話もありました。

福祉といえば行政や補助金事業の代表格であり、市場が介入すべきではない領域でした。
今よりも充実させて欲しいという意見が多いと思いますが、収入に対して過剰な支出を行っているのが福祉です。
なぜなら、自己犠牲の精神は確かに素晴らしいものでが、その裏には非常にわかりにくい形で真の犠牲者が存在するからです。

例えば現役世代へ財政的な負担を強いることで、経済的な理由で結婚ができない若者が増えているかもしれません。
さらに、政治的な意思表示をしていない子どもたちへ財政負担を強いることは、彼らの未来を奪うことが前提になっています。
これは果たして福祉の目指した結論だったと言えるのでしょうか。

福祉においても均衡財政の範囲内で行うべきで、負担は少ない方が自由や多様性が生まれます。

少し昔の記事ですが、LITALICOでは低所得者向けに授業料無償化を行っています。

朝日新聞に「発達障害児の子向けの塾 低所得者は授業料免除 『Leaf』」の記事が掲載されました。
http://litalico.co.jp/news/9530

まだ可能性レベルの話ですが、福祉サービスが民間で提供される社会がやってくるかもしれません。

社会起業家の仕事は行政の事業と重なる部分が多いものです。
彼らの全事業がすぐ新たなビジネスになるというわけにはいかないこともわかります。

しかし、政府の考えや税に頼らず、未来へ負担を強いない取り組みが一つでも増えることが重要で、今後もこの流れを加速させていく必要があります。
意思決定の遅い行政を横目にスピーディに事業を進め、多様性が生まれ社会は変わっていきます。

それでは本日はこの辺で。

 伊藤陽平:新宿区議会議員   2016年08月19日

相模原事件検証 措置入院の議論、慎重に

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 相模原市の障害者施設で起きた殺傷事件について、厚生労働省の有識者チームが検証を始めた。

 警察の捜査が続いており、動機や容疑者の内面に迫るのは難しいだろうが、19人もの命が奪われた戦後最悪の事件である。制度や施策の問題点を、さまざまな角度から掘り起こしてほしい。

 気になることもある。事件の前、容疑者に適用された措置入院制度の扱いだ。運用の強化を含む見直しが、検証作業の焦点に浮上している。

 措置入院は、精神障害のために自分や他人を傷つける恐れがある人を、知事や政令市長の権限で強制的に入院させる制度だ。

 法律に基づく治療の一環であるにせよ、本人や家族の同意なく自由を制限することになるだけに、慎重な議論が求められる。

 容疑者は事件前、犯行予告の手紙を衆院議長公邸に届けていたほか、周囲に「障害者を殺す」などと発言。このため2週間ほど措置入院し、退院してから約5カ月後に事件を起こした。

 措置入院は、基本的に複数の指定医が診察して決める。「自傷他害の恐れ」などがなくなった場合は解除されるが、これは1人の医師の判断で可能だ。

 有識者チームの初会合では、入院先の病院に対する調査や、診察した医師らへの聞き取り結果が報告された。解除判断の妥当性などを見極めるためだろう。

 事実関係の調査は大切だ。ただ、精神障害がある人の家族・支援団体は、議論の流れが措置入院制度の強化や入院期間の長期化などに向かわないか懸念している。留意する必要がある。

 検証の論点には、警察や行政、医療機関の連携や、地域に開かれた施設と防犯対策の両立、医療的なフォロー体制の在り方なども挙げられている。

 容疑者は、措置入院時に大麻の陽性反応が出たが、警察に伝わっていなかった。相模原市は退院後の状況を把握していなかった。

 関係機関の十分な情報共有や対応があれば、何らかの手だてを講じることができたのではないか―。こうした指摘は少なくない。「盲点」があったのなら、改善しなければならない。

 一方、情報の共有や過度な状況把握は個人情報の保護、プライバシーに関わる難しさをはらむ。

 こうした問題に配慮しつつ、有効な再発防止策をどう打ち出すか。簡単なことではないが、両立できる道筋を探ってもらいたい。

08/20   北海道新聞


»盲導犬連れ男性転落死亡事故、現場で見えた問題点

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 東京の地下鉄の駅で盲導犬を連れた男性がホームから転落して死亡した事故で、視覚障害者の団体が事故現場を視察しました。実際に現場を歩いて明らかになってきた問題点があります。それはどんなものだったのでしょうか。

 今月15日、東京メトロ・青山一丁目駅で、盲導犬を連れた品田直人さん(55)がホームから転落し、電車にはねられ、死亡した事故。19日午後、現場に視覚障害者の団体「日本盲人会連合」のメンバーが訪れ、当時の状況を確認しました。

  事故を防ぐため、どういった課題があるのでしょうか。駅のホームで起きる転落事故について調査を行ってきた成蹊大学の大倉元宏教授は、点字ブロックだけでは対策が不十分だと指摘します。

 「時には、人が立っているとか、物が置かれているときに避けなければいけない。駅のホームを見ると、移動するための手掛かりがない」(成蹊大学 大倉元宏教授)

  その上で、転落を防止するにはホームドアを設置することが有効な手段だと話します。

  「私の知る限り、ホームドアが設置されている駅において視覚障害の方が転落した事例は聞いたことがない」(成蹊大学 大倉元宏教授)

  2011年、JR山手線・目白駅のホームで視覚障害者の男性が線路に転落し、電車にはねられ、死亡しました。このとき、国土交通省は、検討会を立ち上げ、1日に10万人以上が利用する駅ではホームドアを優先的に設置するよう、鉄道各社に求めました。しかし、設置されたのは3割程度にとどまっています。

  「いくつか条件がそろわないと(ホームドアは)つかない。一番ポピュラーなタイプのホームドアは重量があると聞いている」(成蹊大学 大倉元宏教授)

  大倉教授は、ホームドアの重さに耐えるため、ホームを改修する必要があったり、車両によってドアの位置が異なるなど、設置には課題が多いと指摘します。

  「乗客の多い駅は進んでいる認識はあるが、全ての駅となると、問題があるのでなかなか進まない面はある」(成蹊大学 大倉元宏教授)

(19日17:30)   TBS News

相模原事件と措置入院 隔絶の「負の歴史」を繰り返すな

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 相模原市の知的障害者施設で19人が刺殺され27人が負傷した事件で、容疑者の元施設職員が今週、再逮捕された。
 痛ましく残忍極まりない事件の発生から、もうすぐ1カ月。だが、日本中を震撼(しんかん)させた凶悪事件の全容解明にはまだ遠い。今後精神鑑定も行われようが、特異な人間による特異な事件として終わらせてはいけない。なぜ容疑者がこれほどゆがんだ差別感情を抱き、信じ難い凶行に至ったのか、その動機や背景を検証し明らかにすることで、二度とこうした事件を起こさぬ誓いの礎とせねばならない。
 事件を受け、再発防止策を話し合う厚生労働省のチームが初会合を開いた。「施設の安全確保強化」と並行して、安倍晋三首相の指示で真っ先に検討課題に浮上したのは「措置入院の運用見直し」。そのことに、強い懸念と違和感を抱く。
 容疑者は2月、医師に「大麻精神病」などと診断され措置入院となったが、2週間弱で退院し、結果的に事件は防げなかった。関係機関による退院後の情報共有や、医療と福祉の連携強化など、改善可能な問題については議論を深めたい。ただ見直しの目的が、精神障害者は危険との短絡的な認識に立脚し、再犯の恐れがありそうな人を「予防拘束」すべきだとか「監視や隔離の強化」を求める論に傾いては、差別や偏見を助長しかねず、到底容認できない。
 精神障害者の犯罪率は健常者に比べて低い。今回の容疑者は大麻の陽性反応が出て、危険ドラッグの乱用歴も指摘されるなど、むしろ薬物の影響が推察される。事件前には「ヒトラーの思想が降りてきた」と話したが「施設側にそう言われたので、措置入院中に言ってみただけ」とも述べ、核心は見えない。
 こうした段階で、自民党の山東昭子元参議院副議長は「人権という美名の下に犯罪が横行している」として、犯罪の前歴者らに衛星利用測位システム(GPS)を携帯させる立法に言及した。権力の側が、拙速に憲法や人権を侵す制度見直しに突き進むことを強く危惧する。
 日本では、ハンセン病や認知症なども含めて、社会的弱者を隔絶してきた負の歴史が厳然とある。近年ようやく「社会的入院」を減らし、誰もが必要な支援を受けて自立できるよう「施設から地域へ」の理念が叫ばれ始めた。隔離は障害者を「見えない存在」にし、社会の理解を阻む。時計の針を巻き戻し、国家による人権侵害を再び繰り返す愚は厳に慎んでもらいたい。
 政府や首相がまず最初になすべきは、障害者差別に反対する明確なメッセージを打ち出すことだ。障害を理由に他人から命を奪われることがあってはならず、人種や宗教、障害など特定の属性へのヘイトクライム(憎悪犯罪)は決して許さない―。国が、断固たる姿勢を率先して示すことで、互いに支え合い、多様性を認め合う社会を目指す決意を共有したい。

 2016年08月20日   愛媛新聞

移動販売車で障害者の就労支援 小野の法人が購入

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 障害者を雇用して就労の場を提供する兵庫県小野市の一般社団法人「小野の駅」が、日本財団の助成で移動販売車を購入した。紺色のコンテナにイカの絵が描かれたユニークなデザインで各地の催しを訪れ、同市産小麦「ふくほの香」を使ったいか焼きなどを売る。20日開幕の小野まつりで初めて登場する。

 同法人は昨年4月、神戸電鉄小野駅ビル1階に事業所を開設。身体や知的、精神障害がある神戸、小野、加西市の18~62歳10人に、農園や飲食店での就労機会を提供している。

 昨年8月には小野まつりに出店し、テントブースでいか焼きを販売した。鉄板を2枚合わせた器械に、イカの切り身を入れた小麦粉の生地を広げ、卵を割ってはさんで焼くだけ。細かい作業ができない利用者でも作ることができる。2日間で約40万円を売り上げた。

 出店機会を増やすため、移動販売車の助成に応募。資機材なども含めた費用600万円のうち447万円の助成を受けた。

 20、21日の小野まつりでは市うるおい交流館エクラ南側の駐車場で、いか焼き(200円)▽骨付き鶏もも肉(500円)▽生ビール(500円)▽清涼飲料(150円)-などを売る。今後、出店地に合わせて特産品を生かした料理を考えていくという。同法人TEL0794・64・2201

障害者がいか焼きなどを提供する移動販売車

2016/8/20  神戸新聞NEXT

<となりの障害者> (中)外の世界へ 自由に生きたい

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 小林厚士(33)は知的障害と軽い吃音(きつおん)がある。会話は苦手だ。その人生で最大の出来事を尋ねると、きっぱりと答えた。「家出です」。二〇〇五年の正月、通勤の定期券だけを手に久喜市の実家を飛び出して以来、さいたま市内のアパートで暮らしている。障害者自立支援組織「虹の会」事務所のすぐそばだ。

 家出の二年前から、同会が運営するリサイクル店「にじ屋」の店員だった小林。だが父親は、外で働くことに反対だった。〇四年十二月、「もう行くな、って監禁された」。無断欠勤が一週間も続いた翌月二日。やっと「パンを買ってきて」と外出を許された。「にじ屋では友だちができたけど、このままだと終わりだ」。パン代の二百円をそっと自宅の郵便受けに戻し、そのまま駅に向かった。

 虹の会副会長の佐藤一成(50)によると、二百円を見た父親は「俺が『お金を盗んじゃいけない』と言ったことは守ってくれた」と泣き、「厚士が望むなら」とアパート暮らしを認めた。「虹の会より施設に入れた方が安心だと、お父さんなりに将来を心配していたんだろう」と推し量る。

 それから十一年半。出勤前には近くの事務所に仲間と集まるのが小林の日課だ。「そこで佐藤さんが作った朝ご飯をみんなと食べるのが、一番楽しい」

 小林と同じアパートには、全身の筋肉が動かなくなる進行性の難病、筋ジストロフィーの工藤伸一(51)も暮らしている。

 わずかに動く右手でパソコンを操り、特殊な機器を使って呼吸の回数や長さでエアコン、部屋の照明などを自分で動かす。寝室の隣には、工藤の指示でトイレや入浴、食事などを手助けする男性介助者が二十四時間体制で待機する。介助者を派遣する虹の会で会長を務める工藤は、最古参の一人だ。

 同会は一九八二(昭和五十七)年に発足。当初は同じ病気の福嶋あき江(故人)の支援団体だった。筋ジス患者の退院は不可能だといわれていた当時、募金を集めて一年余り米国の障害者福祉を視察。帰国後は旧浦和市で自立生活を始め、話題の人となっていた。

 その頃、工藤は蓮田市の筋ジス病棟にいた。「なぜ他人の力まで使って外で暮らすのか」。福嶋を否定する半面、迷いもあった。

 入院生活は九歳から。数年後には車いす生活となり、十九歳で電動車いすに。若い患者が多い病棟は「学生寮のような雰囲気」。こっそり成人雑誌を買ったり酒を飲んだり、一種の「青春」があった。だが苦痛だったのは、自由にトイレに行けないこと。趣味の油絵も決まった時間だけ。日常すべてに制約があった。

 八八年、病棟の交流会で同会のボランティアと知り合ったことから、埼玉大四年だった佐藤が定期的に会いに来るようになり、気持ちが動いた。「病院にいればそれなりに生活できるが、ずっと環境は変わらない。だったら死んでもいい。思い切って外に出たい」。翌年七月、二十四歳で現在のアパートに移った。

 病気は現在も進行中だ。自発呼吸が弱まり〇二年に気管を切開。旅行中に呼吸器のバッテリーが切れ、冷や汗をかいたこともある。それでも工藤は、佐藤らとの映画館通いを毎週続けている。「(生命の)保障はなくても自分の責任で、自分の意思で決められる。それだけで自由を感じる」。この夏、工藤の一人暮らしは二十八年目に突入した。 =文中敬称略(谷岡聖史)

大型映画館を訪れた工藤さん(右)と佐藤さん。2人ともホラーやサスペンス作品を好む

2016年8月20日   東京新聞

「筆談対応できない」聴覚障害者の居酒屋「入店拒否」で議論に…法的な考え方は?

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居酒屋を予約しようとした際、聴覚障害者であることを理由に入店を拒否されたとして、「滋賀県ろうあ協会」がJR尼崎駅近くの居酒屋に抗議し、居酒屋の運営会社が謝罪する事態になった。この件が報道され、障害者に対する対応のあり方をめぐる議論が起きた。

報道によると、協会の会員7名が5月9日、JR尼崎駅近くにある居酒屋にファクスで予約を申し込んだところ、翌日、店長から「手話ができるスタッフがおらず、筆談での対応もしていない」と返信があり、予約を断られた。協会から抗議を受けた運営会社が、6月に謝罪文を送り、店長らも協会を訪れて直接謝罪した。

ネット上では「商売である以上、対応には限界がある」と店側を擁護する声や、「日本語がわからない外国人よりずっと対応はしやすいのではないか」などさまざまな意見が上がっていた。一方で、「障害者差別解消法では何か定められていないのか」と2016年4月に施行された法律についての言及もあった。

今回の店側の対応は、法的には問題があるのだろうか。何らかの対策を講じる義務はあるのだろうか。浦崎寛泰弁護士に聞いた。

●事業者に「合理的な配慮」が求められている

 「障害者差別解消法には、事業者は、『社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をするように努めなければならない』と定められています」

浦崎弁護士はこのように指摘する。「合理的な配慮」について、どう考えればいいのか。

「『合理的な配慮』というのは、障害のある人が社会生活を営む上での不都合や支障が軽減されるように調整したり、工夫したり、変更したりすることです。聴覚障害のある人に対して筆談でコミュニケーションを取るというのも、合理的配慮の一例です。

もっとも、一定のコストがかかる場合もあり、事業者側の対応にも限界があります。そこで、法律では、事業者が合理的配慮義務を負うのは『実施に伴う負担が過重でないとき』としています。

何が『過重な負担』なのか、明確な線引きは難しいですが、国が定めた基本方針では、事業者の事業への影響、実現可能性、物理的・技術的制約、費用・負担の程度などを考慮し、具体的場面や状況に応じて総合的・客観的に判断されるものとしています」

●「抗議を受けたのはやむを得なかった」

 今回のケースについては、どう考えればいいのか。

「手話ができるスタッフがおらず、手話通訳もいないとしても、筆談で対応することが、はたして『過重な負担』といえるでしょうか。一般的な居酒屋であれば、メニュー表などが備えられているでしょうし、専門の手話通訳がいないと注文ができないとは考えられません。

筆談であれば特別なスキルは不要ですから、常識的に考えて、筆談で注文を取ることが『過重な負担』になるとは思えません。

『合理的な配慮』をすべき場面で、それをしなかったとなれば、『障害者差別だ』と抗議を受けたのはやむを得なかったと思います」

一方で、「店側にも客を選ぶ権利がある」「店の都合を考えずに権利だけ主張するのか」などといった意見があるが、こうした意見についてはどうだろうか。

「『手話通訳がいないと居酒屋も利用できない』というのは、聴覚障害のある人が社会生活をする上で重大な不利益です。そのような不利益を我慢しろというのはまさに差別にほかなりません。

もっとも、障害者差別解消法は、このようなお店を叩くための法律ではありません。差別の解消は、合理的配慮を提供する側と受ける側の『双方の建設的な対話による相互理解』が重要であると、国の基本方針にも明記されています。

今回の協会の抗議も、障害に理解のあるお店が増えてほしいと願ってのことだと思います。

お店側も、今回の出来事を踏まえてサービスを見直し、合理的な配慮が行き届くようになれば、障害のある客もそうでない客も、そのような『質の高い』お店を自然と選ぶようになるはずです」   

2016年08月20日 (弁護士ドットコムニュース)

浦崎 寛泰(うらざき・ひろやす)弁護士 1981年生。2005年弁護士登録。法テラスの常勤スタッフ弁護士として、長崎県の離島(壱岐市)や千葉市で活動。現在は、東京都内において、司法ソーシャルワークの視点から高齢者や障害者の権利を護る活動に力を入れている。一般社団法人東京TSネット代表理事。社会福祉士としても活動。    

障害者施設襲撃 元職員の男、予約の精神科外来受診せず

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神奈川県の障害者施設で、入所者19人を殺害した男が、事件1カ月前、予約していた精神科の外来を受診していなかったことがわかった。
この事件で逮捕された、植松 聖容疑者は2016年2月、「他人を傷つけるおそれがある」として、相模原市が、精神科病院に強制的に入院させる「措置入院」の手続きをとったが、2週間ほどで退院した。
退院後、植松容疑者は、同じ病院に2回、外来で受診したあと、5月の予約を6月28日に変更していたが、病院に姿を見せなかった。
19日に行われた厚生労働省の検証チームの会合では、「予約変更やキャンセルが続いたのであれば、病院から患者に連絡を取るべきではなかったか」との意見も出され、厚労省は、病院の対応をくわしく検証するとしている。

08/19   fnn-news.com

相模原障害者施設殺傷事件をどう受け止めるべきか

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金閣寺放火事件のような妄想による犯行か、騒がないという日本の伝統的な犯罪対策

 2016年7月26日未明、相模原市の障害者福祉施設に、元職員が侵入し、職員を拘束バンドで拘束したうえで、用意した刃物で入園者を次々と襲った。その結果、死傷者45人、うち19人が死亡した。犯人は、そのまま警察署に自首した。

 

  この大事件を前にして、我々は、どう受け止めるべきなのか、治安の観点から検討したい。このような場合、何が起きたのか、正しく理解することから始めなければならない。

  この事件の第一の特徴は、単純に見れば、一度期の殺人事件として歴史上稀に見る19人もの死者を出したことである。そこから見ていきたい。日本の殺人事件について20世紀以降全て調べたが、人数に注目すれば、有名な津山の32人殺し(1938年)、テルアビブ空港乱射事件(死者26人、1972年)、日航逆噴射事件(死者24人、1982年)が今回を上回る記録である。津山の事件は、犯人は直後に遺書を残して自殺しており、テルアビブ空港乱射事件は、3人の犯人によるテロ事件であり、日航逆噴射事件は、全く計画性がなく心神喪失による不起訴となっている。

  いずれも、今回の事件と、非常に重要なところで異なっている。連合赤軍やオウムの一連の事件も、被害者数は匹敵するものの、全く別種のものであることは説明するまでもないであろう。12人の犠牲者を出した帝銀事件も金銭目的であり、まるで異なる。結論として、大勢の犠牲者を出した殺人事件によく似た前例はない。

  結果的に二けたの死者を出したという条件をはずして、犯人が、主観的に大量殺人を目指したものとなれば、これは解釈によっては沢山ある。「みな殺しにしてやる」と主観的に思ったが、殺人未遂で終わるとか、1人殺害して止めるということは、よくある。しかし、カッとなってという事件は普通の事件であり、類似性を云々するレベルではない。

  もう少し絞って、大量殺人をするために計画を練って準備したとするならば、最近なら池田小学校児童殺害事件(死者8人、2001年)、秋葉原通り魔事件(死者7人、2008年)が想起される。他にも8人前後の殺害した事件は、小平義雄、古畑惣吉、大久保清等の有名事件から、大きく報道されなかった一家皆殺し事件まで、多数あるが、どれも動機が異なっている。大量殺人を企画する犯人の共通点をさぐれば、第一の共通点は自分が死ぬつもりであったし、少なくとも悪事を働いている自覚はある。結論として、殺人事件の中には、今回と似た事例はないということになる。

  次に、事件内容は脇に置いて、動機にだけ注目してみよう。「障害者を安楽死させたかった」と本人は言っていることから、障害者に対するヘイトクライムという見方が報道の中に散見される。しかし、これは見当違いであろう。犯人は、障害者に対する憎しみから行動しているわけではない。

  また、優生思想の保持者という解釈もされるが、 ・・・

2016年08月19日   朝日新聞


視覚障害者の駅の事故、6年間で428件 転落や接触

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視覚障害者が駅のホームから転落したり列車と接触したりする事故が、2009年度からの6年間で428件あったことが国土交通省への取材で分かった。東京メトロ銀座線で15日に起きたような死亡事故につながりかねない事態は、各地で起きている。だがホームドア設置などの対策は遅れているのが実情。関係者からは「声かけ」の有効性を指摘する声もある。

視覚障害の男性、白線付近を歩く 盲導犬連れ転落事故

 転落・接触事故全体は統計を取り始めた09年度が2635件、14年度が3900件と増加傾向にある。うち視覚障害者の事故は、09年度39件▽10年度60件▽11年度78件▽12年度93件▽13年度76件▽14年度82件で、計428件。死亡事故に至ったケースもある。

 東京視覚障害者協会によると、視覚障害者がホームから転落して亡くなった事故は1994年以降、今回の銀座線の事故を含め、全国で24件ある。最近では15年に大阪・阪急宝塚線の服部天神駅で、白杖(はくじょう)を持ってホームにいた男性(当時64)が転落し、列車にはねられ死亡している。

 視覚障害者がホームから転落する原因について、同協会の山城完治さん(60)は、人や物と接触した弾みで点字ブロックから外れ、方向が分からなくなる▽逆のホームに入ってきた列車の音を自分のホームに来たと勘違いし、乗り込もうとして線路に踏み出す――などが考えられると話す。

■危ないと思ったら声かけを

 JR山手線目白駅で2011年1月、全盲の男性がホームから転落死した事故を受けて、国土交通省は利用者が多い駅や、視覚障害者団体の要望が多い駅からホームドア点字ブロックの設置を急ぐよう、鉄道各社に求めた。国交省によると、ホームドアの設置率は1日に10万人以上が利用する駅(251駅)で約3割、3千人以上(約3500駅)だと2割弱にとどまっている。

 設置にはホームの強度や形状などから大がかりな補強や改修が必要なケースが多く、営業しながら進めるのは難しいことなどが背景にある。今回の事故が起きた銀座線青山一丁目駅も、計画はあるものの設置には至っていない。鉄道各社の費用負担も重く、例えば銀座線全駅への設置には90億円かかり、補助金はあるが東京メトロも一部を負担しなければならないという。

 ただ事故を防ぐ策はホームドアだけではない。日本盲人会連合の11年のアンケートでは、回答者252人の37%が「転落したことがある」と回答。防止策として、90%がホームドア設置を挙げ、63%が「周囲の人の声かけ」を求めた(複数回答)。

 東京メトロは今回の事故を受け、視覚障害者に積極的に声をかけるよう全駅員に指示した。日本盲導犬協会の白井みちこさんは「健常者の意識も変わってほしい。『危ないですよ』と言うだけで命を救えるかもしれない」と話す。

2016年8月20日   朝日新聞

夫が、妻がまったく気持ちを理解してくれない…それ、相手が「発達障害」かもしれません

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 7月18日付南日本新聞に、「発達障害の夫、悩む妻」という記事が掲載された。冒頭では、「夫が発達障害の一つである『自閉スペクトラム症』のためコミュニケーションが取れず、心身に不調を訴える妻が目立ち始めている」「大人の発達障害は理解が進んでおらず、当事者が適切な助言を受けられる機会が少ないのが現状」と説明されている。

 自閉スペクトラム症とは、従来の「アスペルガー症候群」や「自閉症」などが連続(スペクトラム)する症状として分類されたもので、「ASD」とも呼ばれる。他者の気持ちなどの想像を苦手とし、思い込みがあることで理解のズレが発生しやすいのが主な特性だ。

 同紙では、鹿児島県の夫婦の例を紹介。この妻は、自閉スペクトラム症の疑いがある夫と別居中で、「夫婦として育んだものは何もなかった」「夫婦の間にコミュニケーションが成立しないことに気付いた」と吐露。夫に悩みを相談しても「決めつけ」の意見が返ってくるなど、当初は「言葉の行き違い」で済んでいたが、次第にドメスティック・バイオレンス(DV)に発展し、この夫婦が「事実上の家庭崩壊に至った」ことを伝えている。

 都内在住の20代女性Aさんも、交際相手の男性が自閉スペクトラム症ではないかと疑っていると話してくれた。

「たとえば、私と彼の間でなんらかの認識が違う時、私は『そういうのもあるんだ』と受け入れることができる。しかし、彼は自分の認識こそが正しいと言い張り、その場を微妙な空気にしてしまうことが多い。また、私の気持ちを何度も噛み砕いて伝えても、彼にはなかなか響かなくて……見当外れな返事ばかりなんです」

●ストレスばかり

 Aさんは、彼との結婚も視野に入れて交際をスタートさせていたというが、ついに体調に異変をきたすほどになってしまったという。

「付き合ってみて、今後についてはまだ悩んでいます。もし発達障害なら、本当に私が支えていけるのか……。楽しいはずの恋愛も、最近はストレスばかり感じて体調も優れません」

 南日本新聞によれば、鹿児島県内では2015年に臨床心理士・千石久美子さんが、女性支援のために「カサンドラの会」を発足させたとのこと。千石さんは、「夫婦どちらが悪いという問題ではない。ただ、妻の『常識』は通用せず、分かり合えないことを理解しなければならない」「周囲に分かってもらえず、適切なアドバイスがもらえないケースは少なくない」などとコメント。また、「最終的には『工夫して生活を成り立たせる』か『付き合いきれないと離婚や別居をする』かの二択になる。大変な選択だが、どちらなら引き受けられるかを一緒に考えていきたい」と、呼び掛けている。

 発達障害者への理解を深めることも大事だが、支える側が鬱になることを防ぐための環境も重要といえよう。

 2016年08月21日    ビジネスジャーナル

低所得者に1万5千円給付 対象2200万人

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低所得者に1万5千円給付 対象2200万人

 政府は28日、経済対策を大筋で取りまとめ、低所得者に1万5千円を給付する方針を固めた。給付対象は2200万人。地方自治体を含めた追加歳出を7兆円程度とし、うち2016年度第2次補正予算案の計上額は2兆円台後半で調整する。財源が不足するため借金(建設国債)を積み増して公共事業を行い「アベノミクス」を加速する。金融政策決定会合を29日まで2日間開く日銀と一体で経済の底上げを目指す。

 年度途中での国債増発は4年ぶり。民間支出や融資をかき集めて事業費を28兆円超に膨らませる苦肉の策となる。

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自民党本部で開かれた会合であいさつする稲田政調会長(奥)

2016/7/28   BIGLOBEニュース

日高町の古屋さん 障害乗り越え運転免許取得

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 バイク事故で下半身が不自由になった日高町志賀の古屋祥宏さん(46)が、障害を乗り越え自動車の運転免許を取得した。障害者の相談支援専門員の仕事に励む傍ら、車いすのまま乗り込める特注のワンボックスカーで夢だったドライブを楽しんでおり、公私ともに充実した毎日。「努力すれば夢はかなうことを多くの人に知ってもらいたい」と、力強いメッセージを送っている。


 古屋さんは田辺市出身。現在は御坊市湯川町小松原の障害者総合支援㈱松山で相談支援専門員として働いている。17歳のときにバイク事故で頚椎を損傷し、下半身が動かず、手の指も思うように動かせないなど重度の後遺症が残った。長い入院とリハビリ生活を経験した中で、車を運転したいという思いを強くしたのは、ある男性との出会いだった。その人も体に障害を抱えながら、車の運転免許を取得したことが刺激となり、二十歳のときに「自分も免許を取りたい」との思いを抱いた。受け入れてくれる教習所や車の問題などハードルは高く、一度は断念したが、思いは持ち続け、平成25年10月から再び行動に移した。


 当時、京都の障害者居宅介護事業所で働いていたことから、京都府公安委員会や自動車学校にかけ合い、特注の福祉車両を使って教習を受けることが可能になり、半年後の26年春、念願の免許取得を実現させた。愛車のワンボックスカーももちろん特注。後部に昇降リフトを備えつけており、電動車いすのまま乗り込んで運転席に固定。アクセルやハンドルは運転席左右に取り付けたレバーで操作できるようになっており、二十数年来の夢だったドライブを楽しんでいる。


 古屋さんは「たくさんの人の協力と支えで念願がかない、感謝の気持ちでいっぱいです。夢を持ち続け、実現に向かって努力すればかなうということが多くの人に伝わり、いろんなことにチャレンジするきっかけになればうれしい。障害があるから車の運転を諦めている人がいれば、少しでも力になりたい」と話している。

2016年8月21日    日高新報

話せなくてもきっと怖かった 相模原殺傷、入所者を思う

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 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」の事件後、無事だった入所者について、「重度障害者だから、事件の怖さを理解していないのではないか」と話す人が、記者の中にもいた。川崎市重症心身障害児(者)を守る会事務局長の谷口久美さん(69)は、「重度障害者は話せないだけで、うれしいことも怖いことも、分かっています」と話す。

 谷口さんが長女の美恵子さん(41)について、「おかしいな」と思ったのは生後7カ月目。お座りなど、年子の兄が出来たことが、どれも出来なかったことからだった。

 美恵子さんが1歳になったころ、東京・世田谷に全国重症心身障害児(者)を守る会を訪ね、故・小林提樹医師に診察してもらった。1961年に日本初の重症心身障害児施設の園長となった人物だ。小林医師は「すべてが未熟なので、一つひとつ埋めていきましょう。頑張れば、養護学校に行けるかもしれない」と言った。

 美恵子さんは療育施設などを経て、川崎市の中原養護学校を卒業。2005年から麻生区の施設で暮らしている。「みんなが普通にできることを、障害児は時間をかけてできるようになります。大変だからこそ、出来た時の達成感は大きい。育てていれば、障害があっても無くても子どもはかわいく、そこに差はありません」

 谷口さんは今、週に2回施設に出かけ、昼食の介助をしたり、散歩をしたりして、4時間ほどを過ごしている。美恵子さんは母親の顔を見ると、にこっと笑いかけてくるという。

 「好きな先生、好きなお友達が分かりますし、嫌なことをされたり、うるさい声を聞いたりすると、私をたたくこともあります。食事の時も、好きな介護スタッフさんだと、パクパク食べます」

 美恵子さんは話すことができず、文字も読めないが、感情は理解する。テレビで「渡る世間は鬼ばかり」を見ては泣き、「津軽海峡冬景色」を聴いては泣くという。

 10年前から年に1回、東京ディズニーランドやディズニーシーに一緒に出掛ける。美恵子さんは「ディズニー」という言葉を聞くと、楽しそうな表情をするという。「特にシーのライブバンドのショーが好きで、介助ボランティアの方の腕を引っ張ったり、顔をくっつけたりします」

 谷口さんは言う。「津久井やまゆり園の入所者の皆さんも、話すことはできなくても、怖くて、大変なことが起きたことは、きっと分かっているはずです」

 電動車いすが普及し、一人で出歩いたり、買い物をしたりする障害者も増えてきた。だが今回の事件が起きて、「外に出るのが怖くなった」という人が谷口さんの周りにもいるという。「せっかく障害者が街の中に出てきていたのに、出歩かなくなってしまわないかと心配しています」

 たにぐち・くみ 東京都出身。2004年に川崎市重症心身障害児(者)を守る会が発足した時から事務局長を務める。同年にホームヘルパー2級の資格を取り、09年まで障害者サポートの事業所で働いた。

写真・図版       写真・図版 

谷口久美さん                                     長女の美恵子さん

2016年8月20日   朝日新聞

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