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視覚障害者手作り、点字用紙の凹凸そのまま 就労施設で再利用−−北区 /岡山

点字の凹凸を生かした封筒「ポツ袋」はいかが? 視覚障害者の就労施設「ワークランド虹」(北区今1)は、不要になった点字新聞「点字毎日」などの点字用紙を再利用して、封筒を作っている。普通紙よりも丈夫な点字用紙を生かして「ポツ袋」と名付け、施設利用者が1枚ずつ丁寧にのりを付け、ヘラで折り目を付けた手作りだ。

 「ポツポツした手触りもいいし、商品として可愛くてね」。北区中仙道1の雑貨店「Due(デュエ)」の太田恭子オーナーは、施設からお年玉袋や封筒サイズのポツ袋を仕入れ、「Potsubukuro」とラベルを付けて158円〜315円(5枚入り)で販売している。「丁寧に作られた立派な商品」だと太田オーナー。あえて、視覚障害者が作ったことは言わずに、ポツ袋を購入しようと手にした客にだけ、「実はこのポツポツは点字で、施設の方が作っているのですよ」と伝えている。「可愛いし、買うことで役立つならば」と、複数買い求める客もいるという。

 施設利用者の山田洋行さん(32)=東区金岡=は「目が見える人が封筒を受け取った時、『これは何だろう』と、点字に興味を持ってくれたらうれしい」とほほ笑む。同施設の生活支援員、人見匡美さん(29)は「一枚一枚、利用者が心を込めて作った品なので、大切な人への手紙や贈り物に使っていただけたら」と話した。

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 ◇ワークランド虹

 社会福祉法人岡山ライトハウス(岡眞太郎理事長)が運営。2011年5月、県内で初めて視覚障害者の「就労継続支援B型事業所」として開所。大森正晴・サービス管理責任者によると、利用者は18〜64歳の11人で、作業時間は月〜金曜午前9時半〜午後3時半、工賃は1日あたり約1400円という。主な作業は、日本評論社発行「からだの科学」の点字印刷。名刺への点字印刷も請け負っており、初回のみ点字の原版費として1000円が必要で、印刷代は1枚8円。封筒「ポツ袋」へは印刷も可能で、大きさや価格などは要相談。問い合わせは虹(086・250・8951)。

毎日新聞 2013年06月13日 地方版

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