静岡市清水区三保の障害者就労支援施設「ハミング」(森早苗施設長)が2年前から取り組んでいる農業生産が軌道に乗り始めた。地元農家やJAしみずの支援でエダマメやブロッコリーなど、6種類以上を年間を通じて生産・販売する。自動車部品製造に頼っていた利用者の収入の安定化を図っている。
市内から通う20〜50代の知的・精神障害者29人のうち、4人が「畑班」として農作業に専従する。ほかの利用者は週に1度、草取りや収穫に参加する。
6月中旬からの1カ月は地元特産のエダマメの収穫最盛期。世界文化遺産に登録された富士山を望む園地で、畑班と職員が終日収穫と出荷作業に汗を流す。
畑班担当職員の池田佑介さん(31)は「具合が悪くても言葉に出せない利用者もいる。体調の管理と、個人の能力に合わせた作業の分担は特に気をつけている」と話す。一方で、「近所の人との触れ合いや自然相手の農作業を通じ、利用者が生き生きしてきた」と好影響も実感している。
リーマン・ショック後から主力の自動車部品の受注が減少し、2011年秋に農業への挑戦を決めた。近所の耕作放棄地を無償で借り、職員と利用者で整備した。今後も栽培面積を拡大するという。
地元農家がボランティアでノウハウを指導するほか、JAしみずも地域貢献事業として職員による営農指導、直営店を活用した販路確保で後押しする。
ハミングの森施設長は「土地や営農支援など幸運な条件がそろった」と感謝しながら、「利用者の明るい表情が増えてうれしい」と手応えを感じている。
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エダマメの収穫に汗を流す利用者=静岡市清水区三保
静岡新聞社-(2013/7/12 7:56)
市内から通う20〜50代の知的・精神障害者29人のうち、4人が「畑班」として農作業に専従する。ほかの利用者は週に1度、草取りや収穫に参加する。
6月中旬からの1カ月は地元特産のエダマメの収穫最盛期。世界文化遺産に登録された富士山を望む園地で、畑班と職員が終日収穫と出荷作業に汗を流す。
畑班担当職員の池田佑介さん(31)は「具合が悪くても言葉に出せない利用者もいる。体調の管理と、個人の能力に合わせた作業の分担は特に気をつけている」と話す。一方で、「近所の人との触れ合いや自然相手の農作業を通じ、利用者が生き生きしてきた」と好影響も実感している。
リーマン・ショック後から主力の自動車部品の受注が減少し、2011年秋に農業への挑戦を決めた。近所の耕作放棄地を無償で借り、職員と利用者で整備した。今後も栽培面積を拡大するという。
地元農家がボランティアでノウハウを指導するほか、JAしみずも地域貢献事業として職員による営農指導、直営店を活用した販路確保で後押しする。
ハミングの森施設長は「土地や営農支援など幸運な条件がそろった」と感謝しながら、「利用者の明るい表情が増えてうれしい」と手応えを感じている。

エダマメの収穫に汗を流す利用者=静岡市清水区三保
静岡新聞社-(2013/7/12 7:56)