障害者らが手がけた商品の魅力を高め、販路を拡大しようとする新しい取り組みが県内で始まっている。今月初旬には、佐賀市や小城市の作業所が自慢の一品を持ち寄った品評会「きらめきセレクション」を初めて開催。商品価値を高めることで、作業所で働く障害者の工賃アップにつなげたい考えだ。
佐賀市の県駅北館で2日、14の作業所の職員らが集まった。会場に障害者らが作った菓子や農産加工品、アクセサリーなど計31の商品を展示。試食提供や実演販売し「どこよりもおいしい商品を生産しています」「手作りで安全、安心が魅力です」などとアピールした。商品について施設関係者らが味や独自性などについて採点した結果、最高賞の大賞に「キクラゲ入りミンチコロッケ」(NPO法人ともしび)が選ばれた。
品評会の主催者は佐賀、小城両市内の作業所の運営法人でつくるNPO法人「佐賀中部障がい者ふくしネット」。佐賀市から補助を受け、開催した。
目的は商品開発力の向上と、販路拡大。同ネットの担当者は「福祉施設の商品だから買ってもらう、という意識から脱却し、一般の人に手にとってもらえるにはどうしたらいいのか、事業所が協力して考えるきっかけにしたい」と意気込む。
背景には、作業所などで働く障害者の工賃の伸び悩みがある。県が工賃向上計画の対象としている事業所の平均月額工賃は約1万6000円=2011年度。九州では最高だったが、一般就労の賃金には遠く及ばない。
会場を訪れた一般客から「味や品質は一般の商品と変わらない」「作り手の顔が見えるから安心」との高評価の声も聞かれたが、厳しい意見もあった。「どうしても福祉的なイメージが強くて一般商品を比較すると手に取りづらい面もある。パッケージの工夫がもっとあれば、気軽に買えるのではないか」と30代男性は指摘した。
賛否両論の声を踏まえ、同ネットでは今後、商品改良やカタログ作製、共同販売のためのウェブサイト開設などの取り組みを進め、企業側への売り込みなども図る予定。
9月7、8日には佐賀市の大型商業施設「ゆめタウン佐賀」で展示即売会「きらめきマーケット」を開催する。問い合わせは佐賀中部障がい者ふくしネット0952・32・1130。
毎日新聞 2013年08月21日 地方版
佐賀市の県駅北館で2日、14の作業所の職員らが集まった。会場に障害者らが作った菓子や農産加工品、アクセサリーなど計31の商品を展示。試食提供や実演販売し「どこよりもおいしい商品を生産しています」「手作りで安全、安心が魅力です」などとアピールした。商品について施設関係者らが味や独自性などについて採点した結果、最高賞の大賞に「キクラゲ入りミンチコロッケ」(NPO法人ともしび)が選ばれた。
品評会の主催者は佐賀、小城両市内の作業所の運営法人でつくるNPO法人「佐賀中部障がい者ふくしネット」。佐賀市から補助を受け、開催した。
目的は商品開発力の向上と、販路拡大。同ネットの担当者は「福祉施設の商品だから買ってもらう、という意識から脱却し、一般の人に手にとってもらえるにはどうしたらいいのか、事業所が協力して考えるきっかけにしたい」と意気込む。
背景には、作業所などで働く障害者の工賃の伸び悩みがある。県が工賃向上計画の対象としている事業所の平均月額工賃は約1万6000円=2011年度。九州では最高だったが、一般就労の賃金には遠く及ばない。
会場を訪れた一般客から「味や品質は一般の商品と変わらない」「作り手の顔が見えるから安心」との高評価の声も聞かれたが、厳しい意見もあった。「どうしても福祉的なイメージが強くて一般商品を比較すると手に取りづらい面もある。パッケージの工夫がもっとあれば、気軽に買えるのではないか」と30代男性は指摘した。
賛否両論の声を踏まえ、同ネットでは今後、商品改良やカタログ作製、共同販売のためのウェブサイト開設などの取り組みを進め、企業側への売り込みなども図る予定。
9月7、8日には佐賀市の大型商業施設「ゆめタウン佐賀」で展示即売会「きらめきマーケット」を開催する。問い合わせは佐賀中部障がい者ふくしネット0952・32・1130。
毎日新聞 2013年08月21日 地方版