認知症や障害などで判断能力が不十分な人を支える「成年後見制度」のセミナーが8日、伊那市の県伊那文化会館で開かれた。市社会福祉協議会、上伊那成年後見センター主催。上伊那地域の福祉関係者ら約150人が参加し、講演を通じて同制度の内容について理解を深めた。
県弁護士会高齢者・障害者総合支援センター運営委員の神戸美佳弁護士が、成年後見制度について講演。家裁が選任した成年後見人が、本人の財産管理や生活に必要な契約などの法律行為を行うことや、本人に十分な判断能力があるうちに将来の後見人を決めておく「任意後見」があることなどを解説した。
神戸弁護士は「判断能力のない本人に対し、第三者が預金や年金を狙ったり、悪徳商法業者が付きまとうケースがある」などと具体例を説明。「侵害行為の防止、早期発見のためにも同制度は有効。本人の利益や意思の尊重を考え判断する後見人の役割は大きい」と訴えた。
セミナーは、成年後見制度と昨年4月に開所した上伊那成年後見センターをPRしようと企画した。同センターの矢沢秀樹所長は「制度を正しく知ってもらい、地域で困っている人への周知に協力してもらいたい」と話している。
長野日報-更新:2012-11-9 6:00
県弁護士会高齢者・障害者総合支援センター運営委員の神戸美佳弁護士が、成年後見制度について講演。家裁が選任した成年後見人が、本人の財産管理や生活に必要な契約などの法律行為を行うことや、本人に十分な判断能力があるうちに将来の後見人を決めておく「任意後見」があることなどを解説した。
神戸弁護士は「判断能力のない本人に対し、第三者が預金や年金を狙ったり、悪徳商法業者が付きまとうケースがある」などと具体例を説明。「侵害行為の防止、早期発見のためにも同制度は有効。本人の利益や意思の尊重を考え判断する後見人の役割は大きい」と訴えた。
セミナーは、成年後見制度と昨年4月に開所した上伊那成年後見センターをPRしようと企画した。同センターの矢沢秀樹所長は「制度を正しく知ってもらい、地域で困っている人への周知に協力してもらいたい」と話している。
長野日報-更新:2012-11-9 6:00