Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 17470

農業法人で障害者雇用

 松島町の農家10人などが出資し、障害者らが野菜や米の栽培や加工に取り組む農業生産法人「あすファーム松島」を設立した。農業の人手不足の解消と、障害者の働く場所作りの一石二鳥を狙う試みで、出資者たちは「農業と福祉がともに発展する『農福連携』を目指す」と意気込んでいる。

 「あすファーム松島」は7日に設立され、地元の契約農家が生産した野菜やコメ、みそなどの加工食品を2月から通信販売する計画だ。現在、出資者のうち2人が契約農家となり、畑とビニールハウス計約50アールでミズナやハクサイを育てている。当面の目標として、顧客契約50件、年間売り上げ1700万円を掲げる。

 野菜の手入れや収穫を担うのは、県内の知的障害者2人と精神障害者3人だ。障害者の就労を支援するアイエスエフネットライフ(東京)に採用され、法人設立前から、農家の技術指導を受けてきた。現在は、就業実習(インターンシップ)として、報酬を得て働いている。

 同町では農家の多くが後継者難で、耕作放棄地の拡大が問題になっていた。「あすファーム松島」の丹野信男社長は「障害者に農作業に従事してもらえて助かっている。松島の農業を次の世代につなげていきたい」と話す。

 昨年10月に行われた法人設立式典には、大橋健男町長や農協の組合長も出席。耕作放棄地が減れば、景観が良くなり、観光客誘致につながる可能性があるとして、地元の期待が高まっている。

(2014年1月28日 読売新聞)

Viewing all articles
Browse latest Browse all 17470

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>