◇できること発見の第一歩に
京都市立岩倉南小学校(左京区岩倉下在地町、佐々木猛校長)の4年生121人は11月5〜7日、近くの高齢者・障害者向け福祉施設で作業体験を行った。他校でも行われている同様の福祉体験と違うのは9月から疑似体験や施設への取材など下準備を重ねた「職場体験」でもあることだ。
4年1組の6人が訪れたのは障害者就労支援施設「修光学園ホーリーランド」。知的障害を持った利用者がパンや手芸品などを作って販売している。6人は利用者と並んで八つ橋の紙箱折りや刺しゅうの作業に取り組んだ。刺しゅうに挑んだ宇津木美都さん(9)は利用者の女性から「難しいところがあれば聞いてくださいね」と優しく声をかけられ緊張が少し解けた様子。「ちょっと難しかったけど、うまくできた」とうれしそうに話した。
4年生は今年度、総合的な学習の時間で「岩倉の美しさ、優しさを見つけよう」をテーマに地域の自然や弱者に配慮した場所を取材。その後の展開を考えていた学校に舞い込んだのが、福祉分野の人材育成を狙った府の「次世代の担い手育成事業」だった。地域の福祉施設と連携した授業で施設職員から仕事の説明を受けたり、アイマスクや車いすを使った疑似体験に挑戦した。
ホーリーランドの主任、石田靖さんによると、子どもたちは最初、部屋に入っていいか迷うような反応だったが、次第にさまざまな質問をしてきたという。「自分たちの強みを生かしてそれぞれの立場で明日からできることがある。それを見つける第一歩になってくれれば」と話す。
子どもたちは学習成果や体験の感想を壁新聞にまとめ、来年1月の授業参観で発表する予定だ。
毎日新聞 2012年11月17日 地方版
京都市立岩倉南小学校(左京区岩倉下在地町、佐々木猛校長)の4年生121人は11月5〜7日、近くの高齢者・障害者向け福祉施設で作業体験を行った。他校でも行われている同様の福祉体験と違うのは9月から疑似体験や施設への取材など下準備を重ねた「職場体験」でもあることだ。
4年1組の6人が訪れたのは障害者就労支援施設「修光学園ホーリーランド」。知的障害を持った利用者がパンや手芸品などを作って販売している。6人は利用者と並んで八つ橋の紙箱折りや刺しゅうの作業に取り組んだ。刺しゅうに挑んだ宇津木美都さん(9)は利用者の女性から「難しいところがあれば聞いてくださいね」と優しく声をかけられ緊張が少し解けた様子。「ちょっと難しかったけど、うまくできた」とうれしそうに話した。
4年生は今年度、総合的な学習の時間で「岩倉の美しさ、優しさを見つけよう」をテーマに地域の自然や弱者に配慮した場所を取材。その後の展開を考えていた学校に舞い込んだのが、福祉分野の人材育成を狙った府の「次世代の担い手育成事業」だった。地域の福祉施設と連携した授業で施設職員から仕事の説明を受けたり、アイマスクや車いすを使った疑似体験に挑戦した。
ホーリーランドの主任、石田靖さんによると、子どもたちは最初、部屋に入っていいか迷うような反応だったが、次第にさまざまな質問をしてきたという。「自分たちの強みを生かしてそれぞれの立場で明日からできることがある。それを見つける第一歩になってくれれば」と話す。
子どもたちは学習成果や体験の感想を壁新聞にまとめ、来年1月の授業参観で発表する予定だ。
毎日新聞 2012年11月17日 地方版