聴覚障害者への理解を深める「耳の日のつどい」が2日、兵庫県加古川市加古川町寺家町の市総合福祉会館で開かれた。加古川中途失聴・難聴者協会員の八木幸江さん(播磨町北本荘)が「聞こえないストレスから」と題して講演。苦しみを周囲に打ち明ける勇気と支援者らへの感謝を伝えた。
3月3日の「耳の日」にちなみ、同協会の主催で6回目。八木さんは1997年ごろから突発性難聴に襲われ、徐々に音や言葉が聞こえなくなった。
難聴を隠そうと超小型の補聴器を買ったが、耳に入るのは風や自分の口内の音ばかり。電車の音で友人の声が消え、電話ができなくなっていった。
「救急車のサイレンも分からず、進行を妨害してしまった」。不安でサプリメントを飲み、電気治療に通うなどしたが、医師から「良くなることは不可能。人工内耳を入れるしかない」と告げられた。
恐怖に戸惑う中、背中を押してくれたのは友人に紹介された同協会員らという。4年前に手術は成功。今も不自由さは残るが、「分かり合える仲間と出会えることで心が楽になり、未来も変わる」と力強く語った。
つどいでは県立聴覚障害者情報センター(神戸市灘区)の言語聴覚士らも講演。口の動きで言葉を読み取る「読話」や筆談、手話などのコツを紹介し、「難聴者はひとりで悩まないで。誰もが『お互い様』の世界をつくっていこう」と呼び掛けた。
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講演した八木幸江さん=加古川市総合福祉会館
神戸新聞 : 2014/3/2 21:30
3月3日の「耳の日」にちなみ、同協会の主催で6回目。八木さんは1997年ごろから突発性難聴に襲われ、徐々に音や言葉が聞こえなくなった。
難聴を隠そうと超小型の補聴器を買ったが、耳に入るのは風や自分の口内の音ばかり。電車の音で友人の声が消え、電話ができなくなっていった。
「救急車のサイレンも分からず、進行を妨害してしまった」。不安でサプリメントを飲み、電気治療に通うなどしたが、医師から「良くなることは不可能。人工内耳を入れるしかない」と告げられた。
恐怖に戸惑う中、背中を押してくれたのは友人に紹介された同協会員らという。4年前に手術は成功。今も不自由さは残るが、「分かり合える仲間と出会えることで心が楽になり、未来も変わる」と力強く語った。
つどいでは県立聴覚障害者情報センター(神戸市灘区)の言語聴覚士らも講演。口の動きで言葉を読み取る「読話」や筆談、手話などのコツを紹介し、「難聴者はひとりで悩まないで。誰もが『お互い様』の世界をつくっていこう」と呼び掛けた。
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講演した八木幸江さん=加古川市総合福祉会館
神戸新聞 : 2014/3/2 21:30