前橋市天川大島町の障害者就労支援施設「よろず屋寒春・赤城高原ミート」で働く知的障害者らが20日、前橋市北部の高花台団地で、移動販売車に積んだ手作りの総菜などを初めて販売した。車などの交通手段がない団地の高齢者らの役に立ち、仕事の場も広がる「一石二鳥」を狙った試みだ。
「よろず屋」は社会福祉法人「上州水土舎」(富岡市後賀)が2010年に開店。知的障害者らがコロッケ作りや精肉のパック詰めをし、ハム・ソーセージなどを販売している。
移動販売車には肉類や総菜のほか、野菜類など約50品目をそろえ、事前にチラシを団地内で回覧してもらった。昼前に販売を始めると、お客さんが1人、2人とやってきた。
ダイコン、ナス、柿などを買った73歳の女性は一人暮らし。近くにあったスーパーが8年ほど前に撤退して以来、食品などは別の場所に住む子どもの車で2週間ほどの分をまとめ買いしているという。「車はないし、助かります。これからも利用したいですね」
移動販売は27日も行い、12月から毎週金曜日に販売する。職業指導員の福岡直哉さん(27)は「障害がある人たちが外で働く機会になれば。今日がスタート。団地の人に知ってもらい、移動販売を広げていきたい」と話した。(泉野尚彦)
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団地近くの駐車場で販売。売れると「ありがとうございます」と元気な声が上がった=前橋市高花台2丁目
朝日新聞-2012年11月21日
「よろず屋」は社会福祉法人「上州水土舎」(富岡市後賀)が2010年に開店。知的障害者らがコロッケ作りや精肉のパック詰めをし、ハム・ソーセージなどを販売している。
移動販売車には肉類や総菜のほか、野菜類など約50品目をそろえ、事前にチラシを団地内で回覧してもらった。昼前に販売を始めると、お客さんが1人、2人とやってきた。
ダイコン、ナス、柿などを買った73歳の女性は一人暮らし。近くにあったスーパーが8年ほど前に撤退して以来、食品などは別の場所に住む子どもの車で2週間ほどの分をまとめ買いしているという。「車はないし、助かります。これからも利用したいですね」
移動販売は27日も行い、12月から毎週金曜日に販売する。職業指導員の福岡直哉さん(27)は「障害がある人たちが外で働く機会になれば。今日がスタート。団地の人に知ってもらい、移動販売を広げていきたい」と話した。(泉野尚彦)

団地近くの駐車場で販売。売れると「ありがとうございます」と元気な声が上がった=前橋市高花台2丁目
朝日新聞-2012年11月21日