福岡市役所1階で障害を持った人たちが働く「ユニバーサルカフェ」が、市役所を訪れる人たちに好評だ。開店から2年間で、働いた障害者の半数が新たな就職を決めるなど、障害者の就労支援の場としての役割も果たしている。
「コーヒーお待たせしました」。知的障害を持ち、難病を患う従業員の一人、同市東区の岩田加奈さん(25)が笑顔で接客した。岩田さんは、高校卒業後、飲食店などで働いたが、急に体調を崩して休むことに周囲の理解が得られず、長続きしなかった。その後、障害者の就労支援施設に通い、カフェで働き始めた。
現在はクッキーを袋詰めにしたり、接客したりしている。客に「頑張っているね」「おいしかったよ」などと声をかけられるのが励みという。調理師や栄養士の資格も取りたいと勉強にも励んでいる。
雇用の半数新たな就職先に
ユニバーサルカフェは、九州最大の繁華街にある市役所のロビーを有効活用しようと、ロビーが改装された2012年4月に開店。市が障害者を雇用することを条件に事業者を公募し、障害者施設を運営する社会福祉法人「野の花学園」(大野城市)と高速道路のサービスエリアや飲食店を運営する「西日本パブリック」(福岡市)がカフェを共同運営している。市は、ロビー使用料として年間200万円を得ている。
開店後、ロビー改装前の約4倍の年間356万人がロビーを利用。カフェには、コーヒーなど飲み物のほか、うどんやサンドイッチの軽食もあり、障害者が作ったクッキーも人気という。
現在は知的障害や精神障害を持つ7人と健常者4人が働き、障害者の支援員も毎日勤務する。これまで雇用した障害者10人のうち5人は、飲食業やアパレル業などに就職が決まった。カフェでの経験が自信になり、新たな就職へ結びついているという。
店長で西日本パブリック社員の小川浩太郎さん(36)は「最初は話すのが苦手だった従業員も笑顔で接客するようになる。障害を持った人が次に進むステップにもなっている。この取り組みができてよかった」と話している。
2014年04月12日 10時57分 読売新聞
「コーヒーお待たせしました」。知的障害を持ち、難病を患う従業員の一人、同市東区の岩田加奈さん(25)が笑顔で接客した。岩田さんは、高校卒業後、飲食店などで働いたが、急に体調を崩して休むことに周囲の理解が得られず、長続きしなかった。その後、障害者の就労支援施設に通い、カフェで働き始めた。
現在はクッキーを袋詰めにしたり、接客したりしている。客に「頑張っているね」「おいしかったよ」などと声をかけられるのが励みという。調理師や栄養士の資格も取りたいと勉強にも励んでいる。
雇用の半数新たな就職先に
ユニバーサルカフェは、九州最大の繁華街にある市役所のロビーを有効活用しようと、ロビーが改装された2012年4月に開店。市が障害者を雇用することを条件に事業者を公募し、障害者施設を運営する社会福祉法人「野の花学園」(大野城市)と高速道路のサービスエリアや飲食店を運営する「西日本パブリック」(福岡市)がカフェを共同運営している。市は、ロビー使用料として年間200万円を得ている。
開店後、ロビー改装前の約4倍の年間356万人がロビーを利用。カフェには、コーヒーなど飲み物のほか、うどんやサンドイッチの軽食もあり、障害者が作ったクッキーも人気という。
現在は知的障害や精神障害を持つ7人と健常者4人が働き、障害者の支援員も毎日勤務する。これまで雇用した障害者10人のうち5人は、飲食業やアパレル業などに就職が決まった。カフェでの経験が自信になり、新たな就職へ結びついているという。
店長で西日本パブリック社員の小川浩太郎さん(36)は「最初は話すのが苦手だった従業員も笑顔で接客するようになる。障害を持った人が次に進むステップにもなっている。この取り組みができてよかった」と話している。
2014年04月12日 10時57分 読売新聞