障害者の就労を支援する神戸市のNPO法人「ウィズアス」が、障害者同士が助け合いながら自立生活を目指すシェアハウス「Re-Smile(リ・スマイル)」を同市内に開設し、5月から5人が入居を始めた。「自分の好きなように笑顔で暮らしたい」との障害者の要望に応えるため、男女別の個室のほか、車いすで調理しやすい設計の台所も完備。食事や入浴、就寝の時間を入居者が自由に決められるように配慮した。
旅行中の障害者の介助にも取り組んできたウィズアスのメンバーは、介助を担う障害者の父母が高齢化するにつれ、負担が増している現状を目の当たりにした。軽減のため、施設のショートステイを利用するケースもあるが、施設では決められた時間に入浴や食事、就寝しなくてはならないことを、窮屈に感じる障害者も多いという。
そのため、NPOでは、プライバシーが守られた空間で、障害者が自分の思い通りに生活できるシェアハウスの建設を発案。JR新長田駅の北側の市有地を競売で取得した。総工費1億8000万円をかけて昨年10月に着工し、今年4月末に4階建て延べ約700平方メートルのシェアハウスが完成した。名称には「もう一度みんなでニコニコしよう」との願いを込めた。
1階は住人らの交流スペースで、4階は児童向けのデイサービスに活用する。2階は女性用、3階には男性用の個室を各4室設け、共同の台所やトイレ、風呂も設置した。入居者は外部の介護サービスなどを利用できる。家賃は、月額4万5000円〜5万5000円に設定した。
入居者の坂田暢子さん(33)は「買い物に出かけて行動範囲も広がり、地域に溶け込んでいる実感が出てきた」と喜ぶ。
脳性まひの迫田博さん(37)の母・歌子さん(66)は「いずれは親元を離れて自立させないといけないので、入居できて安心した。今後は一人暮らしが目標です」と話した。
今月14日には、福祉関係者ら約80人を招き、見学会を開催。7月には新たに男女2人が入居予定だという。 同NPOの鞍本長利理事長は「こうした形態の家を必要としている人は多いはず。取り組みが全国に広がってほしい」と話している。
シェアハウスでは、利用者をサポートするボランティアも募集している。問い合わせは、「Re-Smile」(078・642・0977)まで。
2014年06月27日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
旅行中の障害者の介助にも取り組んできたウィズアスのメンバーは、介助を担う障害者の父母が高齢化するにつれ、負担が増している現状を目の当たりにした。軽減のため、施設のショートステイを利用するケースもあるが、施設では決められた時間に入浴や食事、就寝しなくてはならないことを、窮屈に感じる障害者も多いという。
そのため、NPOでは、プライバシーが守られた空間で、障害者が自分の思い通りに生活できるシェアハウスの建設を発案。JR新長田駅の北側の市有地を競売で取得した。総工費1億8000万円をかけて昨年10月に着工し、今年4月末に4階建て延べ約700平方メートルのシェアハウスが完成した。名称には「もう一度みんなでニコニコしよう」との願いを込めた。
1階は住人らの交流スペースで、4階は児童向けのデイサービスに活用する。2階は女性用、3階には男性用の個室を各4室設け、共同の台所やトイレ、風呂も設置した。入居者は外部の介護サービスなどを利用できる。家賃は、月額4万5000円〜5万5000円に設定した。
入居者の坂田暢子さん(33)は「買い物に出かけて行動範囲も広がり、地域に溶け込んでいる実感が出てきた」と喜ぶ。
脳性まひの迫田博さん(37)の母・歌子さん(66)は「いずれは親元を離れて自立させないといけないので、入居できて安心した。今後は一人暮らしが目標です」と話した。
今月14日には、福祉関係者ら約80人を招き、見学会を開催。7月には新たに男女2人が入居予定だという。 同NPOの鞍本長利理事長は「こうした形態の家を必要としている人は多いはず。取り組みが全国に広がってほしい」と話している。
シェアハウスでは、利用者をサポートするボランティアも募集している。問い合わせは、「Re-Smile」(078・642・0977)まで。
2014年06月27日 Copyright © The Yomiuri Shimbun