神戸市の多機能事業所で、障害を持った人たちがフェルトの作品作りに取り組んでいる。独自の感性で織りなす柔らかな模様が人気を呼び、年に2度の展示即売会ではバッグやストールなどの作品が飛ぶように売れている。17〜21日に31回目となる即売会を神戸市中央区の「北野工房のまち」で開き、約300点を出品する。
社会福祉法人「たんぽぽ」(同市東灘区、井関良美理事長)が、利用者の作業の一つとして始めた。フィンランドの工芸学校で指導する手芸作家の坂田ルツ子さんから技術指導を受け、1999年から展示即売会を開いている。今回は18〜38歳の23人が作った作品を出品する。
フェルトは、染色した羊毛を少しずつ重ねて模様を作る。その後、絹などの薄い布と合わせ、石けん水を浸して摩擦を加え、羊毛と布を絡ませて一体化させる。23人はそれぞれのペースで作業し、1週間程度で仕上げる。その後、縫製技術を身につけた保護者らが裏地や持ち手を付けるなどし、カバンなどの製品にする。
フェルト作りの感性や集中力を高めるために、同法人では音楽にふれる活動を重視している。特に、ゴスペルコンサートなどを開き、利用者が楽しい気持ちを表現できる場を増やしている。施設長の坂田雅亜子さん(72)は「図柄の見本もないのに、みんなそれぞれの感性で面白い模様を思いつきます。成長とともに、作品も変化します」と話している。
今回の出品作品は、半年間制作したストールやカバンなど。価格は1000円〜3万円で、収益は利用者の工賃となる。午前10時〜午後5時。問い合わせは同法人(078・843・4985)。
〔神戸版〕 毎日新聞 2014年07月16日
社会福祉法人「たんぽぽ」(同市東灘区、井関良美理事長)が、利用者の作業の一つとして始めた。フィンランドの工芸学校で指導する手芸作家の坂田ルツ子さんから技術指導を受け、1999年から展示即売会を開いている。今回は18〜38歳の23人が作った作品を出品する。
フェルトは、染色した羊毛を少しずつ重ねて模様を作る。その後、絹などの薄い布と合わせ、石けん水を浸して摩擦を加え、羊毛と布を絡ませて一体化させる。23人はそれぞれのペースで作業し、1週間程度で仕上げる。その後、縫製技術を身につけた保護者らが裏地や持ち手を付けるなどし、カバンなどの製品にする。
フェルト作りの感性や集中力を高めるために、同法人では音楽にふれる活動を重視している。特に、ゴスペルコンサートなどを開き、利用者が楽しい気持ちを表現できる場を増やしている。施設長の坂田雅亜子さん(72)は「図柄の見本もないのに、みんなそれぞれの感性で面白い模様を思いつきます。成長とともに、作品も変化します」と話している。
今回の出品作品は、半年間制作したストールやカバンなど。価格は1000円〜3万円で、収益は利用者の工賃となる。午前10時〜午後5時。問い合わせは同法人(078・843・4985)。
〔神戸版〕 毎日新聞 2014年07月16日