県内の福祉サービス向上を図ろうと、社会福祉事業者らによる「滋賀の縁創造実践センター」が、発足した。センターの関係者が8日、県庁を訪問し、三日月大造知事に協力を要請。三日月知事は前向きに応じ、県とセンターで近く連携協定を締結する方針が固まった。
センターは、県内の社会福祉事業の関係者ら18団体188法人で設立。知的障害児施設「近江学園」の設立に力を尽くすなどして「障害者福祉の父」と呼ばれる糸賀一雄さんが今年、生誕100年を迎えたのに合わせ、今月1日に発足した。各団体が支出し合って基金を積み立て、貧困や社会からの孤立、各制度のはざまで苦しむ人たちを支える事業に取り組む。
構成団体の代表者らがこの日、三日月知事と意見交換。メンバーらは「障害者差別を禁止する条例の制定を」「地域ごとの温度差を改善するため県がメッセージを発信してほしい」「県の知恵を貸して」などの声が上がった。
また、センター側が、福祉事業の企画などで県が協力するよう提案。三日月知事は「やりましょう」と応じ、近く連携協定を締結する方針が固まった。三日月知事は「立場を超えた取り組みには意義がある。多くの人に『あってよかった』と思われる組織となるよう、県庁を挙げて協力したい」と話していた。
2014.9.9 02:21 MSN産経ニュース