佐賀市で警察官に取り押さえられた後、急死した知的障害者の遺族による損害賠償訴訟の支援団体が14日、鹿児島市鴨池新町の県市町村自治会館で集会を開いた。約110人が遺族らの話に耳を傾け、共に控訴審を闘うことを誓った。
知的障害者の安永健太さん(当時25歳)は2007年、警察官5人に取り押さえられた後、急死した。死亡を巡っては、09年に佐賀地裁の付審判決定で警察官1人が特別公務員暴行陵虐致傷罪に問われたが、12年に最高裁で無罪が確定。佐賀県に慰謝料などを求めた損害賠償訴訟の1審は敗訴し、福岡高裁に控訴している。
集会では、父孝行さん(53)が「裁判に勝つことが同じような事件をなくすための始まり」と人権を勝ち取るための裁判と強調。また、「全ての障害のある人が地域で安心して暮らしていける社会作りのためともに闘っていく」とのアピールが採択された。
毎日新聞 2014年09月15日 地方版