障害者が介護や就労支援などのサービスを受けられる障害者自立支援法が4月から、「障害者総合支援法」に変わる。新たに難病患者も対象に加えたのが特徴で、患者団体は難病対策の拡充を歓迎するが、支援対象は130疾患と関節リウマチに限られており、「一律に病名で区切らず、生活実態に応じて適用を判断してほしい」と訴えている。
「介護支援がなければ、生活するのが難しい」。「線維筋痛症」に苦しむ鹿児島市の竹下薫さん(40)は訴える。原因不明の痛みが慢性的に続くが、障害者総合支援法の適用対象外となった。
竹下さんは8年前に発症。発作的にやけどのような鋭い痛みが全身を襲い、布団に触れただけで激痛が走り、足の裏は無数の押しピンを踏んでいるようで数分と立っていられない。介助なしでは入浴も難しいという。
3年前までは夫が単身赴任で、中学教諭として勤めながら小学生の娘と2人で暮らしていた。激痛で家事ができず、育児・家事手伝いの派遣を頼んだ。月数万円の派遣代や約20万円の医療費を捻出しようと無理に働いては、体調を崩した。
現在は夫と同居し、自宅療養する。週3日は痛みでベッドから動けない。「介護してくれる家族のいない患者はもっと切迫している。公的支援の拡充は、命に関わる問題だ」と訴える。
(2013年3月9日 読売新聞)
「介護支援がなければ、生活するのが難しい」。「線維筋痛症」に苦しむ鹿児島市の竹下薫さん(40)は訴える。原因不明の痛みが慢性的に続くが、障害者総合支援法の適用対象外となった。
竹下さんは8年前に発症。発作的にやけどのような鋭い痛みが全身を襲い、布団に触れただけで激痛が走り、足の裏は無数の押しピンを踏んでいるようで数分と立っていられない。介助なしでは入浴も難しいという。
3年前までは夫が単身赴任で、中学教諭として勤めながら小学生の娘と2人で暮らしていた。激痛で家事ができず、育児・家事手伝いの派遣を頼んだ。月数万円の派遣代や約20万円の医療費を捻出しようと無理に働いては、体調を崩した。
現在は夫と同居し、自宅療養する。週3日は痛みでベッドから動けない。「介護してくれる家族のいない患者はもっと切迫している。公的支援の拡充は、命に関わる問題だ」と訴える。
(2013年3月9日 読売新聞)